自分の意志で動かせる臓器と呼吸 | 健康トピックス

私たちは心臓を自分の意志で動かしたり止めたりすることはできません。
同じように、胃や腸も自分の意志で動かすことはできません。

なぜならば、心臓も胃や腸も不随意筋によって動いているからで、その不随意筋を動かしているのは自律神経だからです。

自動的に動く内臓

私たちの内臓は、自動的に動いています。毎日、心臓はリズムを刻んで動き、胃や腸も食べ物を食べたり飲んだりすることで動いて、消化活動を行っています。

いちいち、今から心臓を動かすぞとか、運動をしたので少し心臓の鼓動を速めるかというようなことはできません。その代わり、自律神経によって不随意筋が動き、必要に応じて鼓動が調整されています。

しかし、全身の臓器の中で肺だけは、ある程度自分の意志で動かすことができます。
意図的に深呼吸をしたり、一定の時間息を止めたりすることもできます。

つまり、肺は意志の力である程度コントロールできる臓器ということになります。

ヨガでも、エアロビクスでも呼吸法が大事

ヨガをやると、ポーズの方に気をとられてしまいがちですが、きちんとヨガをやると呼吸法こそが大事だということがわかってきます。

心臓の鼓動は意志でコントロールできませんが、呼吸は自分でコントロールすることができます。

息を深く長くすると、いやおうなしでも呼吸は腹式呼吸になっていきます。
深く長い呼吸を続けていると、体は交感神経支配から副交感神経支配優位へと変わっていきます。
つまり、呼吸によって自律神経をコントロールできるのです。

テストや面接の前、あがっていると人の呼吸は浅くなっています。そんなときは、緊張のあまり交感神経が優位になっています。
そこでゆったりと深呼吸をしてみると、気持ちがだんだんと落ち着いてくるものです。
これなども、深呼吸することで、副交感神経が優位になってリラックスできてくるからです。

だからこそ、ヨガにおいても、エアロビクスにおいても、呼吸法が重視されるのです。

呼吸をコントロールすると、内臓の調子もよくなる

呼吸を意志の力でコントロールする、つまりゆっくりと深呼吸すると、自律神経が副交感神経優位となりリラックスモードになります。
すると、肺以外の内臓、心臓や胃腸もリラックスモードの副交感神経の影響を受けるようになります。

現代社会はストレスと緊張の中で交感神経が優位になりがちですが、呼吸をコントロールし、深呼吸で副交感神経を優位にしてあげることで、自律神経のバランスがとれるのです。

ヨガのゆったりとした呼吸

人間は1分間にだいたい平均16回呼吸しています。しかし、ヨガ呼吸においては、修行者にもなると5分に1回という長深呼吸ができたりするようになります。
もちろん、これは修行を積んだ人ですが、普通の人でも1分間に20回ぐらいになり、さらにどんどん修行するうちに1分間の呼吸が少なくなっていきます。

その分、深呼吸により多くの酸素を取り入れることができるようになってくるのです。

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