冬から春になり、花粉が飛散しはじめて、でもまだ空気は乾燥していて、寒さもあり、ウイルスが蔓延する季節はイヤなものです。
そんなとき、花粉もウイルスもブロックするためにできることが、鼻うがいとあいうべ体操です。
うがいはノドだけではない
うがいというと、中には、念入りにうがいをする人もいますが、コップに水を汲み、ガラガラとするイメージがあります。
つまりノドに対するうがいですが、一般的にいわれているうがいとは別に、『鼻うがい』があります。
別に、鼻でガラガラする必要はなく、鼻の中をうがいをするように水で洗い流すのが『鼻うがい』です。
『鼻うがい』をすることで、鼻をかんでも出にくい粘り気のある鼻水であったり、鼻について花粉やハウスダストなどのアレルゲンや、細菌・ウイルスも洗い流し取り除くことが可能になってきます。
うがいというとノドのイメージがあります。もちろんノドのうがいも大切なのですが、『鼻うがい』は意外と盲点なのです。
なぜならば、人間は鼻で呼吸をしています。鼻には鼻粘膜や鼻毛があり、ちょうどフィルターのような働きをしていて、花粉などのアレルゲンや、細菌・ウイルスが付着しやすいのです。
特に、鼻の奥の上咽頭と呼ばれる部分は付着しやすい部分ですが、ここに付着した花粉やウイルスは、ノドのうがいでは洗い流すことができません。
『鼻うがい』をすれば、この上咽頭までしっかりと水で洗い流すことができるので、花粉対策やウイルス感染予防に非常に有効なのです。
簡単な鼻うがい
鼻うがいというと、鼻に真水をいれてツーンときた経験があり、イヤだなと思う人もいるかもしれません。
これは真水を使うことで、体液と水の浸透圧が違うことにより起こります。
しかし、最近では市販の鼻うがい関連商品も販売されていますし、体液の浸透圧と同じになり、しかも人間の体温に近い36~38℃ぐらいの0.9%の食塩水のぬるま湯を使うと、鼻にツーンとこないで、楽に鼻うがいすることができます。
0.9%ですので、1Lにぬるま湯に9gの食塩を入れて溶かし、鼻うがいのたびにつくっていくと良いでしょう。
市販の商品をつかうのが楽ですが、なければドレッシングボトルのような鼻の穴に差し込めるサイズの容器ノズルがついてプラスチックボトルが便利です。
前かがみの状態で、やや顔を横に傾けて、容器を押しながら食塩水を鼻に流し込んでいきます。
このとき、「あー」などと声を出すことで、流し込みやすくなります。
そして、流し込んだ食塩水を鼻から出します。
あいうべ体操で口内も清潔に
あいうべ体操をやることで、顔の筋トレにつながり、呼吸が自然と口呼吸から鼻呼吸になっていきます。
さらに唾液が多く分泌されるので、口内の浄化の助けにもなります。
あいうべ体操は、福岡のみらいクリニックの今井一彰医師が考案したもので、「あ」と言いながら口を大きく開き、次に「い」と言いながら口を横に開きます。
さらに「う」と言いながら口をすぼめタコのように唇を突き出します。最後に「べ」と言いながら、舌先を下顎に伸ばすように出します。
これをワンセットとして、1日30回ほどやると良いでしょう。