今まで、ブロッコリーは、カリフラワーやカボチャなどと同様に、『指定野菜』に準じる『特定野菜』に位置付けられていましたが、『野菜生産出荷安定法』の政令が改正されて、『指定野菜』に定められました。
指定野菜
『指定野菜』とは、野菜の中で特に消費量が多い野菜を国が定めたもので、指定野菜を毎年作っている規模の大きな産地を国が指定し、その野菜の価格が安くなってしまった時、来年もちゃんとその野菜を作ってくれるように、指定産地の農家に安くなった分を補填しています。
『指定野菜』に定められているのは、「キャベツ、きゅうり、里いも、大根、玉ねぎ、トマト、なす、にんじん、ねぎ、白菜、じゃがいも、ピーマン、ほうれんそう、レタス」の14品目ですが、これにブロッコリーが追加されて、15品目となるようです。
ブロッコリーは、北海道・埼玉・愛知・香川などで主に生産されていて、2021年の出荷量は、2011年の出荷量と比べると約3割も増えていて、さらに20年前と比較すると、2倍以上になっています。
そんなことから、消費量が多いブロッコリーは、安定供給できるようにということで、『指定野菜』になることになったようです。
ブロッコリー成分を効率よく利用
ブロッコリーは、緑黄色野菜の代表選手で、一般に食されている部分は、蕾とその茎の部分になります。
ブロッコリーは、ラテン語の「枝」から派生した言葉になっていて、びっしりと詰まった無数の蕾に、開花に必要な栄養素が詰まっています。
β-カロテンやビタミンCが豊富で、さらにイソチオシアネートの一種であるスルフォラファンも多く含んでいます。
さらにカリウムやビタミンK、フィトステロール、ケルセチン、食物繊維なども含まれていて、栄養価が高い野菜になっています。
ブロッコリーはビタミンCが豊富ということで、うまく利用したいところですが、ビタミンCは水溶性で熱に弱く、また切り口から多く流出してしまいます。
ブロッコリーを茹でると、ビタミンCは50%にまで減ってしまいます。
ブロッコリーのビタミンCをなるべく効率良く残したいのであれば、あまり小さく分けず、蒸すと良いでしょう。
蒸した場合には、ビタミンCは、約9割ほど残ると言われています。
ブロッコリーは茎まで愛して
ブロッコリーの茎の部分には、ビタミンCなどが豊富に含まれているため、捨ててしまうのはもったいないということになります。
ブロッコリーは、茎もそれについている葉も食べれます。
食べやすい大きさに短冊切りや細切りにして、炒めたり、茹でたりして食べることができます。
細切りにしたものをニンジンなどと一緒に炒めてきんぴらにしても美味しいと思います。