頭痛の新しい対策は、頭痛がする前に薬を飲む | 健康トピックス

頭痛となると、今では頭痛薬や鍼治療といったものがありますが、昔は信じられないような対策をとっていました。
解熱鎮痛剤としてアスピリンが開発されたのが、1899年です。時代でいうと明治時代、日清戦争の後といったところです。
その後2000年にはトリプタンという片頭痛の特効薬ともいうべき薬が開発されました。

もちろん頭痛は昔の人もその症状に悩まされていました。
しかし、トリプタンどころかアスピリンもない時代はどうやっていたのかというと、古代エジプトでは頭にワニの置物を乗せていたそうです。
今から考えると笑い話ですが、真面目にそうしたことが行われていたようです。

中世ヨーロッパでは、ドリルで頭に穴を開けるなんていうびっくりするような治療法が行われていたようです。

日本ではよくこめかみに梅干しを貼るといった民間療法がありますが、頭にドリルで穴を開けるなんていうのに比べると可愛いものです。

想像しただけでも痛くなるアロディニア

頭痛に関しては、アロディニアと呼ばれる恐ろしい症状があります。
これは長年片頭痛を患っている人に起こったりするのですが、ちょっとした刺激を痛みと感じてしまう症状です。
ちょっとした刺激を痛みとして感じてしまうので大変です。たとえば帽子をかぶる、メガネをかける、髪を触る、化粧をするといったことで、頭皮にまで痛みが走るようになるのです。

例えばポニーテールにして結んでいた髪をほどいただけで、頭皮にピリピリとした痛みが起こったり、化粧をしているだけで、ジンジン・ピリピリとした痛みが顔にでてきたりと日常生活もままならないほどの症状になってしまいます。

頭痛の新しい治療法で痛みを感じる前に対処

アロディニアの症状がでてくると、片頭痛の特効薬とも言われているトリプタンでもあまり効かなくなることもあります。
アロディニアは、片頭痛による度重なるダメージで視床が過敏になってしまうために、普通ならば感じることすらないような刺激でも痛みと感じてしまうようになります。

こうしたことを防ぐためには、痛みを感じる前に対処して、視床へのダメージを抑えておく必要があります。
こうした中、頭痛予防薬を毎日飲み、1年ほど服用したら徐々にやめていくという方法があります。
薬を飲むといっても、イブやセデス、ナロンといった市販の頭痛薬を毎日頭痛もしないのに飲めというものではありません。

この方法は、『慢性頭痛治療ガイドライン』でも紹介されています。

その予防薬は次のようなものがあり、通常の市販されている鎮痛薬・頭痛薬とは違い、医療機関で出される処方箋薬になります。

  • ミグシス
  • インデラル
  • デパケン

ミグシス

片頭痛治療剤(ミグシス錠5mg)
有効成分 :塩酸ロメリジン
カルシウム拮抗薬で、以前より片頭痛予防薬として使われているものです。
脳血管に対して血管平滑筋及び神経細胞内へのCa2+流入を抑制しすることで、選択的な血管収縮抑制作用を示し、脳血流量の低下を抑制することで効果を発揮します。

インデラル

高血圧・狭心症・不整脈・片頭痛治療剤(インデラル錠10mg)
有効成分 : プロプラノロール塩酸塩
β遮断薬で、高血圧や冠動脈疾患,頻拍性不整脈などの合併症を持つ片頭痛患者にとくに勧められます。
逆に心不全や喘息,抑うつ状態の場合は使用しません。

デパケン

抗てんかん剤、躁病・躁状態治療剤、片頭痛治療剤(デパケンR錠100mg)
有効成分 : バルプロ酸ナトリウム
脳内GABA濃度、ドパミン濃度の上昇とともに、セロトニン代謝が促進されることで、GABA神経伝達促進作用があることが片頭痛の予防に効いているのではないかと言われています。

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