日本人の緑内障の特徴とは | 健康トピックス

緑内障というと目の眼圧が高いというイメージがありますが、眼圧が正常範囲内であっても、正常眼圧緑内障というものもあり、日本人はこの正常眼圧緑内障が多いとも言われています。

日本人の目の構造は要注意

日本人は、欧米人に比べて目の角膜が薄いことが分かっています。

角膜が薄いと、眼圧検査において数値が低くなりがちになります。

どういうことかというと、眼圧検査では角膜に空気や眼圧計を当てた時に、へこむ量から眼圧が測定されています。そこで角膜が薄ければ、へこむ量が多くなるため、眼圧が高くても眼圧計の数値が低めに測定されることがあります。

そのため、実際の眼圧よりも低く数値が出がちで、本当は測定された値よりも眼圧が高い可能性があります。

眼圧が正しく測定されないことで、緑内障の発見が遅れる李r空くもあるので、要注意です。

眼圧の数値が基準域内であったとしても、眼圧が上がっている可能性があるのです。

欧米人に比べて日本人に正常眼圧緑内障が多いと言われているのは、こういった点も影響しているのかもしれません。

強度近視で緑内障の発症リスクがアップ

近視度数が1Dアップすると、緑内障の発症リスクが2.6倍に増加します。

近視の程度がマイナス1.0Dからマイナス3.0Dの経度近視であれば、緑内障の発症リスクが1.85倍に増加し、-3.0D超の中等度~強度近視になると、近視度数が1D上がると、緑内障の発症リスクが2.6倍に増加することが分かっています。

ここでいうとは、『ディオプター』のことで近視の度数を表す単位です。

焦点距離の逆数で定義され、マイナスの記号が近視を表します。
この数字が大きくなるに従って、近視の度合いが大きくなっていきます。

強度近視の場合、正常な人と比べて、3.5㎜以上、眼軸が長くなっています。

つまり眼球が前後に引き延ばされたような状態になっているため、網膜や指針?寧に過剰な負担がかかってしまいます。

さらに強度近視の人は正常な人と比べ、目の血流も悪化しやすく、目に酸素や栄養が十分にいきわたりにくくなっています。

日本人にはこうした強度近視の人の割合が多く、こういったことが日本人に正常眼圧緑内障の人が多い理由の一つとされています。

血圧が高い人も要注意

眼圧と血圧は関係あるのかというと、これは眼圧が上がるメカニズムと、血圧が上がるメカニズムは違うので、直接的には関係がありません。

しかし、秋田大学が発表した『正常人における眼圧と血圧の関係』というタイトルでの学会発表では、543人の健康診断のデータから、最小血圧が90㎜以上のグループでは、50㎜以下のグループよりも眼圧が2㎜Hg高かったという結果がでています。

血圧の調整にも、眼圧の調整にも自律神経が関与しているので、ある程度こういった結果がでても不思議ではありません。

緑内障は目の血流も大事

緑内障の原因として、目の血流の悪化もあげられています。
目(網膜)の血流が悪化すると、視神経が酸素不足や栄養不足で死滅してしまうのです。

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