栄養価が高いキャベツの成分 | 健康トピックス

キャベツは、別名 玉菜(たまな)あるいは甘藍(かんらん)と呼ばれることもあるアブラナ科アブラナ属の葉野菜で、旬は冬から春となっています。

キャベツは大変栄養価が高い野菜で、免疫力を高め、肌の調子を整える働きがあるビタミンCや、止血や骨作りに欠かせないビタミンK、胃腸の働きをサポートするビタミンUといったビタミン類を多く含んでいます。

キャベジンと呼べれる成分は多くの胃腸薬にも配合されています 。

キャベツの原産はヨーロッパ

キャベツは、ヨーロッバが原産で、当初は結球しない葉菜でした。

紀元前にイタリアでゆるく球を結ぶ軟球キャベツを品種改良して、現在の結球キャベツとなっています。

日本へは江戸時代に渡来しましたが、当初は結球していない葉牡丹のような野菜でした。

明治の終わり頃から洋食文化とともに人気が上昇し、結球型の品種も導入されていきました。

キャベツの品種としては、ホワイトキャベツ、グリーンボール、レッドキャベツ、ちりめんキャベツなどがあります。

ホワイトキャベツは、日本で最も一般的なもので、1年中流通していますが、葉の硬さは、春やわらかく、冬はひき締まっています。

グリーンボールは、葉がやわらかく生食向きで小型で球形です。

レッドキャベツは、赤紫色の葉色のもので生食向きですが、色素を抽出して着色料としても用いられます。

ちりめんキャベツは、別名サボイキャベツとも呼ばれ、葉の表面がちりめん状に縮れているのが特徴です。

キャベツの栄養成分

実はキャベツはケールから分化したもので、栄養成分も豊富です。

ギリシャ・ローマ時代から消化促進作用が注目され、日本では明治時代に本格的な栽培が始まり、その収穫量はダイコンに次いで多いとされています。

キャベツから発見されたキャベジン(ビタミンU)は胃の粘膜を再生?強化し、胃炎や胃潰瘍などの予防に役立つとして、胃腸薬としても利用されています。

ビタミンCも豊富なのですが、ビタミンUもビタミンCも芯の部分により多く含まれます。

また骨を強化し、精神安定やイライラ解消に役立つカルシウムも多く含んでいる。

キャベツには、グルタミン酸、アスパラギン酸、スレオニンといったアミノ酸を含まれていて、グルタミン酸やアスパラギン酸は速効性のエネルギー源となり、疲労回復作用があります。

スレオニンは酵素の生成成分となり、グルタミン酸はだしに含まれる旨み成分としても知られています。

キャベツには、フラボノイドの一種であるケンフェロールも含まれていて、抗炎症、抗がん、抗アレルギー、抗うつなどの働きも期待されています。

さらに辛味成分でイオウ化合物であり血栓防止作用が期待できるアリルイソチオシアネート、解毒機能を強化してくれるグルコシノレート、強い抗酸化作用をもつメチルアリルトリスルフィド (MATS)、解毒作用をもった有臭成分であるインドールなどの成分が含まれています。

キャベツの料理ポイント

まずは選び方ですが、冬キャベツは外の葉の緑色が濃く、かたくてしまっているもの、春キャベツは葉がゆるやかに巻いたものがよいとされています。

保存するときは、芯に切り込みを入れると成長が止まるため水分や栄養分が抜けないですみます。

冷凍保存する場合は千切りにして水分を含ませてから水切りし、冷凍庫へ入れると良いでしょう。

栄養的にはビタミンCもビタミンUも水溶性なので、水にさらしすぎるとどんどん流れ出てしまいますし、熱に弱いため、生食がおすすめ。

キャベツには脂溶性のβ-カロテンもわずかに含まれていますが、これは加熱しても安定です。

強火で一気に炒めると、水っぼくならず、ビタミンCを閉じ込めたまま仕上がります。

キャベツの芯の部分は、葉の部分と比べると、カルシウムやカリウム、リン、マグネシウムなどのミネラル類が葉の倍以上、ビタミンCやビタミンUも豊富に含まれているので、生食の際に廃棄してしまいがちですが、薄くそいだり、細かく刻めば食べやすくなるので、せっかくの栄養成分を無駄にしないように工夫してみるのもよいかもしれません。

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