腸内細菌のグループ | 健康トピックス

私たちの体には、腸内細菌が存在していて、その数は、100兆個とも言われています。

そして、腸内細菌でその量が多く、4大グループを形成しているのが、ビフィズス菌に代表される善玉菌のアクチノバクテリア門、大腸菌やサルモネラやヘリコバクターに代表される悪玉菌のプロテオバクテリア門、乳製品に含まれるラクトバチルス属やクロストリジウム属に代表される日和見菌のファーミキューテス門、これも日和見菌であるバクテロイデス門があります。

善玉菌代表選手

善玉菌の代表選手といえば、アクチノバクテリア門に属するビフィドバクテリウム(ビフィズス菌)で、乳頭やオリゴ糖などの糖を分解して乳酸や酢酸をつくり、腸内環境のバランスを整えてくれます。

ファーミキューテス門に属するラクトバチルスも善玉菌で、乳酸菌のうち多くを占め、約180種類以上存在するといわれています。

ガセリ菌、ガゼイ菌、ブルガリア菌など、ヨーグルトなどの乳製品のキャッチコピーでうたわれ耳にしたことがあるようなこれらの菌は、このラクトバチルスになります。

さらに整腸作用がある乳酸菌シロタ株やL-92株といった菌株も、ラクトバチルスになります。

ガセリ菌SP株は、胃酸や胆汁にも釣陽、生きたまま腸に届く乳酸菌として知られています。

悪玉菌代表選手

悪玉菌の代表選手として、すぐに思いつくのがプロテオバクテリア門に属する大腸菌だと思いますが、実は大腸菌のほとんどは無害で、強い病原性をもつものは一部で、病原性大腸菌と言われています。

病原性大腸菌以外の大腸菌も、無害といっても、血液や尿路に侵入すると敗血症などの病原体になることもあります。

ファーミキューテス門に属するクロストリジウムには、ボツリヌス菌アリアケ菌ウェルシュ菌などの病原性悪玉菌があり、いろいろな病気の原因になります。

プロテオバクテリア門に属するクレブシエラも感染症などを引き起こす病原菌としてしられ、腸管内に定着すると免疫細胞が過剰に活性化して、クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患をまねくこともあります。

日和見菌代表選手

日和見菌代表選手には、バクテロイデス門に属するバクテロイデス、ファーミキューテス門に属するブドウ球菌ユーバクテリウム連鎖球菌などがあります。

バクテロイデスは、日和見菌の最大グループのひとつで、基本的には病原性はないのですが、異常に増えすぎると日和見感染の原因もなります。

ブドウ球菌は、ブドウの房のような形で増殖しますが、ブドウ球菌というと、病原体となる黄色ブドウ球菌をイメージする人も多いと思います。

実際、病原体となるのは、黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌、腐性ブドウ球菌などごく一部のもので、それ以外のブドウ球菌は、むしろ病原体から体を守るバリアのような役割を果たしているのです。

ユーバクテリウムの中には、一部善玉菌として働き、食物繊維から酪酸、酢酸、乳酸、ギ酸などの代謝物をつくります。

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