蚊に効く家庭用殺虫剤の成分について | 健康トピックス

夏になると、蚊の活動も活発になってきますが、蚊に効く家庭用殺虫剤にはどんな成分が含まれているのでしょうか。

防除用医薬部外品の家庭用殺虫剤

一般に薬局やドラッグストア、スーパーなどで売られている殺虫剤は、防除用医薬部外品になります。

『防除用医薬部外品』とは、医薬品医療機器等法で、 「ねずみ、はえ、蚊、のみその他これらに類する生物の防除の目的のために使用される医薬部外品のうち、人の身体に直接使用されることのないもの。」と定義されています。

つまり、人体に直接使用しないものことをいい、人間やペットに向けて使うものではありません。

殺虫メカニズムとヒトに毒性を示すメカニズムは異なるので、多くの家庭用殺虫剤は人に対する毒性は軽微ですが、使用前には、しっかりと添付文書をよく読んで、特に食品・食器・乳幼児の衣類・ペット等には注意をします。

もし、薬剤が身体にかかったら、直ちに石鹸水で洗うようにします。

蚊に有効な市販されている主な家庭用殺虫剤

蚊に有効な市販されている主な家庭用殺虫剤には、その有効成分として、ピレスロイド系の薬剤が使われていますが、その成分を示します。

トランスフルトリン

トランスフルトリンは、常温で揮散する成分。蚊に対し速効性と致死力があります。
アースおすだけノーマット、アースおそとでノーマット、キンチョウ蚊がいなくなるスプレー 蚊取り、蚊に効く虫コナーズプレミアム玄関用などがトランスフルトリンを有効成分としています。

メトフルトリン

メトフルトリンも、トランスフルトリンと同様に常温で揮散する成分。蚊に対し速効性と致死力があります。
アースノーマット蚊取りコードレス、どこでもベープ蚊取り、虫コナーズプレミアムプレートタイプ蚊の駆除・忌避などがメトフルトリンを有効成分としています。

テトラメトリン(別名:フタルスリン)

テトラメトリンは、特に速効性に優れ、ノックダウン効果が高いことから、エアゾールや油剤等に好んで用いられます。
アースジェット殺虫スプレー(ハエ・蚊用)、キンチョール ハエ・蚊殺虫剤スプレーなどがテトラメトリン(別名:フタルスリン)を有効成分としています。
アースジェット殺虫スプレー(ハエ・蚊用)ではその他にフェノトリン、キンチョール ハエ・蚊殺虫剤スプレーではその他にレスメトリンも配合しています。

プラレトリン

プラレトリンは、ハエ、蚊に対して特効を示し、速効性に優れていることから、加熱燻煙、蒸散タイプのものに好んで使われます。
ベープマット 素敵な香りアソートなどがプラレトリンを有効成分としています。

アレスリン

金鳥の渦巻 蚊取り線香では、アレスリンを有効成分として使用しています。

エトフェンプロックス

ヤブ蚊フマキラーダブルジェットプロでは、エトフェンプロックスを有効成分として使用しています。

家庭用殺虫剤によく使われるピレスロイド系殺虫剤とは

『ピレスロイド系殺虫剤』『ピレスロイド』とは、除虫菊(シロバナムシヨケギク)に含まれている天然のピレトリン類とその誘導体の総称を言います。

ピレスロイド系の殺虫剤は、昆虫の神経膜のイオン透過性を変化させることによって、興奮伝導を抑制する即効性麻痺作用で、殺虫効果を発揮します。

ピレスロイド系殺虫成分は、虫の神経細胞に直接作用して神経伝達を阻害しますが、生体内での分解、排泄が速いので、人間をはじめとした哺乳類に対する毒性が低いことから、家庭用殺虫剤で使用されるようになりました。

ただし、直接体にかけたり、吸い込んだり、殺虫成分がついたものを舐めたりするのは危険なので、添付文書をしっかり読んで注意して使うようにしてください。

また、魚毒性は強いので注意が必要です。

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