鼻でしっかり吸うことで自律神経をコントロール | 健康トピックス

人間は内臓の動きを自分の意志ではコントロールすることができません。心臓を早く動かそうと思っても、胃腸の蠕動運動を活発にして消化を速めようと思っても、そんなことはできません。

心臓も胃腸も肝臓も腎臓も、自分の意志ではコントロールできないのです。

しかし唯一、肺だけは呼吸によってコントロールすることができます。

なぜならば、呼吸は無意識のうちに行われていますが、意志をもって行うこともできるからです。

呼吸と関係が深い自律神経

呼吸と自律神経は非常に関係が深く、息を吸うときは交感神経優位となり、吐くときは副交感神経優位となります。

呼吸は自分の意志で速くしたり遅くしたり、いろいろとできますので、ある程度自律神経をコントロールすることができます。

姿勢が悪く、猫背になると肺が圧迫され呼吸が浅くなります。

すると交感神経が優位になり、なかなかリラックスすることができなくなります。

長時間、猫背のままの姿勢で仕事をしていると、なかなか体がリラックスができずストレスを溜めていってしまうことにもつながりかねません。

大きく鼻呼吸することの大切さ

もともと鼻は呼吸するための器官です。特に息を吸うときには、鼻に生えている鼻毛と鼻の奥の粘膜とで空気中のほこりやチリをからめとって、体への異物侵入を防いでくれます。

鼻水やくしゃみも、外からの異物・細菌・ウイルスの侵入を防いでいるのです。

せっかく呼吸専用に作られている立派な器官を持っていながら、口呼吸の人もいます。

口を開けて浅い呼吸をしていると、交感神経優位となり、ストレスが溜まりやすくなり健康にもよくありません。

夜、口を開けて寝ていると、冷たい空気を喉から取り入れてしまい、喉の器官が冷却刺激を受け、喉を痛めてしまい、喉に最近やウイルスが入りやすくなってしまいます。

腹式呼吸で副交感神経優位にしてリラックス

健康のためには、大きく腹式呼吸で深呼吸をして、肺に新鮮な酸素をいっぱい送り込んであげることが大切です。

肺に新鮮な酸素がたくさん入ってくると、体は入ってきた酸素を出そうと副交感神経反射が起こります。

吸うときはお腹を膨らませて、吐くときは意識してゆっくり少しずつ吐いていくと副交感神経が働く時間が長くなるので、よりリラックスできます。

深呼吸をすると、する前に比べて脈拍が遅くなっていますが、これは深呼吸をしたことによって副交感神経が優位に働いて、体がリラックス状態になり、血管が広がって血行が良くなったために脈拍がゆっくりになったのです。

逆に、交感神経優位にしたいのであれば、呼吸を浅く速くし、腹式呼吸ではなく胸式呼吸をすれば、交感神経優位となってきます。

このように、呼吸の吸う息、吐く息の長さや呼吸のしかたによって、ある程度は自律神経のコントロールができるのです。

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