鼻水が喉に流れ込んで嫌な感じがするのはなぜ? | 健康トピックス

鼻水というと、鼻の穴の中から垂れてきて、ティッシュでそれをかむというイメージがありますが、鼻水は鼻の穴から垂れてくるものだけでなく、喉の奥の方へも流れていくことがあります。

鼻水・鼻汁・鼻漏

風邪やアレルギー性鼻炎の症状として、一般的に使われているのが「鼻水」で、かぜ薬の効能などにも「鼻水」という言葉が使われています。

しかし、国語辞典などを引くと、「鼻水」と同義に使われている言葉に「鼻汁」「鼻漏」があります。

耳鼻咽喉科での正式な医学的用語としては『鼻漏(びろう)』になりますが、「鼻水」も「鼻汁」も「鼻漏」も同意になり、鼻腔、副鼻腔からの分泌液、涙液、粘膜からの漏出液、呼気から凝結した水分などからなっていて、ほとんどが水分ですが、鼻水の粘弾性と深く関係するムチンの他、リゾチーム、ラクトフェリン、分泌型IgAなどを含んでいます。

1日に鼻腔から分泌されている鼻汁の量は、約1~1.5Lと言われていて、その7割ほどが、息を吸うときの加湿に使われていて、呼気中の水分を鼻粘膜で再吸収しています。

私たちが、冬に冷たい空気を吸い込んでも肺が凍らないのは、鼻汁と鼻粘膜のおかげで、ここで加温・加湿された冷たい空気は、鼻腔の多くでは、30℃で70%ぐらいの空気になり肺に送り込まれているのです。

2つの鼻漏

鼻水は、鼻の穴から外に垂れてくるだけでなく、喉の奥の方へも流れ込んでいます。

鼻水が鼻の穴から前に流れてくるものを『前鼻漏(ぜんびろう)』と言い、喉の方へ流れ落ちていくのを『後鼻漏(こうびろう)』と言います。

そして鼻水が喉に流れ落ちたために起こる症状の総称が『後鼻漏症候群』と言われています。

通常、健康な状態でも、かなりの量の鼻水が喉の方へ流れ落ちていて、それを飲み込んでいるのですが、いつもよりも鼻水の量が多くなったり、鼻水の粘り気が強くなったりすると、鼻水が飲み込みづらくなり、喉の痛みや痰が引っかかったような違和感がでてきたり、それが咳の原因になったり、口臭などの原因にもなります。

こうした後鼻漏症候群を引き起こす原因としては、アレルギー性鼻炎、慢性鼻炎、萎縮性鼻炎、風邪などによる感染後鼻炎、副鼻腔炎、自律神経失調症などがありあす。

後鼻漏の対応

鼻水がのどにたれて痰と一緒になり、咳などが出てしまう状態を「後鼻漏」と呼んでいます。

後鼻漏が長く続く場合は、内科又は耳鼻咽喉科を受診することがお奨めですが、その原因としては、粘液性の場合は副鼻腔炎や上咽頭炎、水様性の場合はアレルギー性鼻炎が可能性として高く考えられ、その原因を調べるために、CTや鼻・咽頭の細菌検査、アレルギー検査などが行われます。

鼻からファイバーカメラ検査は、だいたい1分程度で終わり痛みも少なくてすみます。

生活習慣としては、しっかりと睡眠をとり、乾燥を防ぎ、部屋の湿度は40%以上に保つようにすると良いでしょう、

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