いろいろな文章の引き出し | 賢脳トピックス

いろいろな記事を読んでいても、どんどん引き込まれて時を忘れて没頭して読んでしまう文章と、しばらく読んでいくと退屈になってきて読むのを投げ出したくなったりする文章があります。

どんなに優れた内容のことが書かれていても、読んでもらえなければ意味がありません。

文章のリズム

記事は、もちろん内容や、その内容の正確性が一番大切です。

しかし、リズム感がある文章は、読みやすさにつながり、それがひいてはわかりやすさにつながっていきます。

文章の書き方によって、文章の品格が高まったり、重厚感が増したり、親近感やしなやかさが演出されたりします。

読みやすく、多くの人に読んでもらえる文章を書くには、表現方法のバリエーション、つまり文章の引き出しをたくさん持つことが大切になってきます。

単調な文章を防ぐための工夫

単調な文章が続いていると、文章としてのリズム感が失われ、非常に読みにくくなり、途中で読むのが嫌になってしまうこともあります。

単調な文章になりやすいパターンとしては、同じ表現や同じ言葉が同一文内で繰り返し出てくるような場合です。

適当に、置き換えをするなどするとよいでしょう。

ただし、置き換えたことによって別の意味に取られてしまうことがないようにしなければなりません。

文章の内容が読み手に正確に伝わらなければいけません。

注意しなければいけないのは、科学技術論文などの場合は、こうした文章には学術専門用語がよく出てきます。

科学技術論文に限らず、こうした学術専門用語を置き換えると、別の意味にとらえてしまったり、意味が取りにくくなってしまったり、文章を読んでいて迷う原因にもなってしまいます。

例えば、文章のリズムを変えようと、置き換えをして、今まで「コンピュータ」としていたものを「計算機」と言うといったことをすると混乱のもとになります。

和語表現と漢語表現の使い分けも有効です。

和語表現はいっぱんてきに柔らかい親近感をもった表現になり、漢語表現は厳格さや専門性を醸し出す効果があります。

例えば、和語表現では「言い換えると」となりますが、漢語表現では「換言すれば」となります。

「許す」⇔「許容する」、「並べると」⇔「列挙すると」といった感じで言い換えることができます。

能動態と受動態での印象

同じ内容のことでも、能動態で書かれた文章と受動態で書かれた文章は、印象が違ってきます。

能動態で書かれている文章は、ストーリーがつかみやすく、文の主張が力強くなります。

一方、受動態で書かれている文章は、文章の品格が高まるような感じで、間接性を好む日本の文化には合っています。

受動態の文章になると、主語がぼやけて不明瞭になる分、厳密さにかけてくる印象があります。

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