学校の勉強にしても、資格試験にしても、思考力を試すべきというようなことがよく言われていますが、やはり多くの試験は知識を多く詰め込んだものがより高得点をとれるようにできています。
なんやかんやいっても試験はやはり知識偏重型が大多数
特に資格試験であれば、その資格に必要な最低限の知識が身についているかが合否のボーダーラインになるべきであり、こうしたことかも、必要な知識は頭に入れておいてもらいたいということから、いかに多くの知識を正確に頭の中に詰め込んでいるかということは重要な問題になってきます。
受験勉強にしても、知識をそのまま問うような問題のほうが採点が楽ですし、何よりも客観的に公平にジャッジできると言う点、問題を作成するのも簡単ということで、どうしても知識偏重型の試験になってしまいがちなのは否めません。
語学系の科目は別物
学校の勉強にしても、資格関連の試験にしても、少し毛色が違うのが語学関係の科目です。
よく、語学以外の科目はできるんだけど、語学系の科目は勉強してもなかなか成績が伸びないんだよという人がいます。
逆に、勉強はあまり好きでもなくできるほうでもないけど、英語だけはできたという人もいるでしょう。
もちろん、将来海外旅行したくて、英語に興味を持って英語だけはしっかり勉強した、あるいは文系に進むにしても理系に進むにしても英語だけはついてくるので英語だけはしっかり勉強しようと思ったという人もいるかもしれません。
一方で、英語の重要性はわかっていて、勉強もしているんだけど、他の科目と違ってなかなか成績が伸ばせないという人がいるのも事実です。
なぜこんなことが起こるかというと、語学系の科目は他の科目とすこし毛色が違うのです。
語学系の科目はどこが違うのか
理科系や社会系、また多くの資格試験などは、どちらかというと暗記したことがそのままの形で問題に出ることが多いのです。
いわばテレビでやっているクイズにも似ています。
器械的に暗記していても点がとれてしまうのです。
数学も例外ではありません。数学は思考力の科目で暗記科目ではないと言われますが、私は数学も受験レベルの問題であればある面、暗記科目だと思っています。
それは、参考書にある例題を見て、こういうパターンの問題はどうやって考えて、どうやって公式を組み合わせて解いていくのかというのを理解した上でパターン暗記してしまう。
そしてテストで問題を見たときに、ああこの問題はあのパターンと同じだ、この問題は、あのパターンとこのパターンを組み合わせて解けばできるというように、パターン暗記の科目だと思っています。
もちろん大学での専門数学になると違ってくるでしょうが、受験での数学レベルであれば、パターン暗記の範疇だと思います。
いかに多くのパターンを見て、頭に刻んで考え方や解き方を刻んでおくことが有利だと思っています。
ちょうど将棋もアマレベルに到達するくらいまでは定石を暗記し、局面局面でそのパターンをいかに応用していくかになるのと似ています。もちろんトッププロ棋士レベルの戦いだと、そうはいかないのでしょうけれど。
英語は暗記したからといってそうすぐに成績が伸びない
しかし、英語は皆さまも経験があるとおり、英単語をいくら5000語、10000語覚えたからといって、劇的に英語の成績があがるわけではありません。 もちろん暗記していたほうが好ましいということにはかかわりありませんが。
もちろん受験で、単語の意味を直接問う問題、つまり英単語の小テストみたいな問題はまず出ないでしょう。
英単語をいっぱい暗記したからといって英文読解速度がすごく速くなるわけでもありません。
英語は科目として暗記するものではなく習得するもの
受験や会社の資格試験などもあることから、特に英語が嫌いだったり苦手な人にとっては、やらされる感が半端ないのも事実でしょう。
英語を好きでもないのに嫌々やらされている、つまり義務的に仕方なくやってる受験英語になってしまうので、面白くもなく、習得するという発想ではなく、暗記して点を稼がなくちゃという対象になってしまっているのです。
英語は暗記というよりも、語学なので習得するべきもの、つまり本来は言葉ですので、受験のために勉強するものではなく、習得するものなのです。
習得ですので、これはプロ野球選手が何千本ものノックを受けて守備が上手くなっていくのと同じで、とにかく英文に慣れていかないといけません。
なまじ暗記が得意で他の暗記科目で味をしめているような人は、英単語を多く覚え、文法の勉強をしっかりしておけばできるはずといった理詰めで頭でっかちで考え、英文に多く触れるということを怠けてしまったりします。
すると、読解スピードが遅いため時間切れになってしまったりするのです。