記憶のための想起練習とは | 賢脳トピックス

ものごとを記憶するためには反復が大切だと言われます。

学生のとき英単語をブツブツと唱えながら、何度も反復して記憶したという人も多いと思います。

しかし、この反復も、正しい方法でやらないと、その効果は半減してしまうのです。

覚えておくために必要な想起練習

私たちは、物を記憶するときにまず覚えるべき事柄に注意を向けます。

そして注意を向けた情報は、短期記憶に入ります。
それから、その短期記憶に入った情報を長期記憶に移行させていく段階に入ります。

この時に必要となってくるのが、想起練習になります。

想起練習とは、簡単に言うと、繰り返し思いだすこと、つまり反復法になります。
そして、この想起練習を繰り返すことによって、記憶は強化されていくのです。

想起練習は繰り返しって、そんなのみんなやってる?

想起練習は、繰り返し・反復というと、そんなのみんな物を覚えるときにみんなやっているよと思う人も多いと思います。

たしかに、受験勉強や資格試験で覚えるべきことを何度も口にだしてブツブツ言って覚えたという人も多いと思います。

しかし、間違った方法では、想起練習の効果がなかなか現れにくいのです。

ブツブツ唱えるだけでは意外と覚えられていない

次の5つの地名をそらんじないで、10回唱えてください。
三原、出雲、羽曳野、氷見、音威子府

それでは、今唱えた地名を短期記憶から追い出すために100から7ずつ数字を引いていってみてください。

30秒たったところで、先ほど唱えた地名を見ないで思い出してください。
ちなみにヒントを出すと、最初は「三原」です。

中には記憶力にすぐれた人がいて、5つ全部思い出せたという人もいるかもしれませんが、全て思いだせる人は少ないと思います。
一つも思いだせないという人もいるかもしれません。

たった30秒、別の作業をしただけ、たった5つの地名すら覚えることができない。
間違った覚え方をすると、こういうことになるのです。

10回ブツブツと唱えたことによって、うまくできるようになったのは5つの地名を見ながら唱えるということで、実際は覚えられていないのです。

それでは正しい想起練習のやりとはどういうものなのかというと、一定時間をおいて思いだす練習を繰り返すということになります。

正しい想起練習法

正しいやり方はこうなります。

次の5つの地名を唱えます。ただし見なくても言えると思えるまで反復します。
三原、出雲、羽曳野、氷見、音威子府

さて、地名を見ずに思いだしてください。
間違わずに思いだせたら、5秒程度時間を空けてから、地名を見ずに再度思いだします。
これを何度か繰り返すのです。

ポイントは、5秒程度時間を空けているときは、思いだすというような行為をしないことです。
そして30秒時間を空け、もし覚えていなかったら、再度最初から繰り返します。
これが、正しい想起練習法になります。

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