学校で習う確率と身近な例 | 賢脳トピックス

数学の分野には、数列や行列、微分や積分、方程式などいろいろな分野がありますが、日常の生活の中でよく出てくるのが確率になるかと思います。

確率とは

そもそも、確率とはどのようなことなのでしょうか。

一定の条件のもとで、ある実験や観測を行うことを『試行』といいますが、こうした試行の結果として起こる事柄が『事象』になります。

確率の定義を専門的に言うと、次のようになります。

ある試行において起こりうるすべての場合がN通りあって、これらの事象はどの 2つも同時に起こることはなく、しかもどの事象が起こることも「同様に確からしい」(どの場合も同程度に起こる)場合、そのうち事象Aが起こる場合の数がa通りであるとき、a通り/N通りが、「事象Aの起こる確率」P(A)になるというのが確率の定義ですす。

これでは、わかりにくいと思うので、簡単な例を挙げてみます。

サイコロを2回振って出た目の和が10になる確率を求めよという問題があります。

サイコロを2回振って出うる目の組み合わせは、6×6=36通りとなります。

そのうち出た目の和が10になるということは、(1回目、2回目)=(4、6)、(5、5)、(6、4)の3通りとなります。
したがって、その確率は、3通り/36通り=1/12となります。

覚えておきたい基本的な確率の基本定理

確率においては、いくつか憶えておくべき基本的定理があります。

『加法定理』は、AとBの事象が排反事象であるとき、AまたはBの起こる確率は次の式で表されます。
P(A∪B)=P(A)+P(B)

排反事象とは、事象Aと事象Bが同時に起こらないということです。

『乗法定理』は、SとTが独立のとき、Sで事象Aが、Tで事象Bが起こる確率は次のように表されます。
P(A∩B)=P(A)×P(B)

簡単な確率問題

他にも、余事象の確率や、反復試行の確率などがありますが、例題があったほうがわかりやすいので、簡単な例題を1つあげます。

各面に1?12の異なる数字が一つずつ書かれた正十二面体のサイコロがあり、このサイコロを2回振った場合に出た目の和が素数となる確率はいくらになるか。

正十二面体のサイコロを2つ振るので出る目の確率はみんな同じで、出た目の和の最小値は2、最大値は24になります。

この中で、素数は2・3・5・7・11・13・17・19・23です。

サイコロの目の出方は12×12=144通りで、このうち1~12までの出目の和がこれらの素数になる組み合わせは51通りになります。

したがって、確率は51/144=17/48通りになります。

最新情報をチェックしよう!