見た目は、美容面ではなく健康面でも非常に重要です。
人間は誰でも歳をとりますが、歳をとると外見も変化してきます。
注目されてきているアンチエイジング
見た目といえば、外見的には、美容・メイク、髪型や服装といった美容やファッションによる装飾的なものがあります。
それ以外では、声であったり、姿勢であたり、たたずまいであったりがありますが、物理的には、体型や皮膚などが見た目と深く関係しています。
いろいろな技術が進化し、スマホで自撮りをしてSNSに乗せるというようなことを誰でも当たり前のようにやるような時代、イメージが重要になってきた時代とも言えます。
だからこそ、歳をとってくると加齢により見た目に不満を感じたり、鏡を見た時にその衰えに悲しい気持ちになるというような人もいます。
こうしたことから、アンチエイジングということが注目されてきています。

見た目と寿命
若い頃はそうでなくても、歳をとっていくにつれて、同い年なのに見た目にどんどん差がでてきます。
同い年なのに、ある人は見た目がすごく若々しく、またある人は見た目が実年齢よりもはるかに歳をとっているように見えたりします。
実は、双子の研究から、見た目が寿命の長さと関係していることが明らかにされています。
アカゲザルにおいても、カロリー制限により、がん、心血管疾患、脳機能などが優位に若い状態で維持されて寿命に差が出ています。
<参考>見た目と長生き アンチ・エイジング医学 2010: 856-63
双子を用いた研究では、二卵性双生児の場合は、見た目が高いほうが早くなくなる傾向がありました。
一方、一卵性双生児の場合は、見た目年齢は早く死亡するかには相関性がみられませんでした。
つまり、親から受け継いだ遺伝子に大きく影響される部分も大きいということがわかりました。
さらに喫煙や飲酒、運動といった習慣も遺伝子と関係することがわかっています。
テロメア
加齢の具合を大きく反映する一つの指標に『テロメア』というものがあります。
『テロメア』は、DNAを格納している染色体の末端についている部分で、細胞分裂に深く関わっています。
細胞分裂をするたびに、このテロメアは火がついているろうそくのように少しずつ短くなっていきます。
そしてテロメアがなくなってしまうと、細胞は分裂できなくなり老化して死滅していきます。
テロメアの長さや短くなったテロメアの割合は、うつ病や動脈硬化などと関連していて、加齢度の指標にもなりますが、このテロメアを発見したエリザベス・ブラックバーン博士はノーベル生理学・医学賞を受賞しています。
このテロメアはストレスや喫煙によっても短くなってしまいます。
いかにストレスが、人間を老けさせてしまうかということがわかります。