化粧品には、『美白化粧品』があります。
『美白化粧品』のように『美白』が標榜できる化粧品は、薬用のものに限られています。
つまり医薬部外品でなければ『美白』とは標榜できないことになっています。
しかも、有効成分として美白成分が配合され厚生労働省の承認を得たものが『美白』と標榜できるようになっています。
化粧品の美白成分
厚生労働省が、美白化粧品(医薬部外品)に配合して良いと許可している美白成分は、だいたい20種類程度あります。
美白成分は、シミ・そばかすを抑える働きがある成分になりますが、その作用機序は成分によって多少違ってきます。
美白成分の働きを大きく分けてみると、シミのもととなるメラニンの生成を妨げるもの、メラニンを還元することによってシミを薄くするもの、肌のターンオーバーを整えることによりシミの原因となるメラニンの排出を促すものがあります。
特に、メラニンの生成を妨げるものは、メラニンを生成するメラノサイトという肌の奥の細胞の働きの活性化を抑えるたり、メラニンに関連するチロシナーゼの働きを抑えたりすることによって、美白効果を発揮します。
美白成分の代表的な成分であるアルブチンは、チロシンとチロシナーゼの結合を防ぐことによってメラニン自体の生成を抑えることで美白効果を発揮します。
アルブチンの特徴
アルブチンは、コケモモやサンタベリー、ウワウルシ、梨などに含まれている美白成分です。
アルブチンの化学構造は、ハイドロキノンにブドウ糖が結合したハイドロキノン配糖体の形になっています。
ハイドロキノン自体が、肌の漂白剤とも呼ばれている成分ですが、アルブチンはこのハイドロキノンと同じく美白効果に優れています。
気になるシミやそばかすは、過剰なメラニン色素が生成することで起こってきますが、これはストレスや紫外線などによって皮膚の中で活性酸素が発生することが刺激となって怒ってきます。
活性酸素による刺激が、肌の奥にあるメラノサイトを活性化させて、メラニン色素を作り出す酵素であるチロシナーゼも活発になります。
これによりメラニン色素も過剰に生成して、シミやそばかすになっていきます。
2つのアルブチン
アルブチンは、ハイドロキノンにブドウ糖が結合したハイドロキノン配糖体になっていますが、その結合の仕方によってα-アルブチンとβ-アルブチンの2種類があります。
梨などに含まれているアルブチンはα-アルブチンで、ウワウルシなどに含まれているアルブチンはβ-アルブチンです。
美白成分ということでいうと、α-アルブチンもβ-アルブチンも美白効果がありますが、どちらかというとα-アルブチンのほうが美白効果に優れているという研究結果が出ています。