打撲や捻挫した場所が赤く腫れあがって痛むといったことを経験されている人も多いと思います。
まあ、打撲や捻挫をしたのだから、赤く腫れても仕方ないよなと思いつつ、翌日にでもなれば、腫れも少しはひいておさまるだろうと思っていたら、翌日朝おきて、そこの場所が紫斑みたいに紫色になっていて、びっくりという経験をしたことがある人もいると思います。
打撲や捻挫で炎症反応
打撲や捻挫で筋損傷などを起こすと、そこの部分に炎症が起こります。
最初は赤く腫れたりする場合もあり、内出血がひどいと、はじめから青紫色になってきたりします。
はじめは赤く腫れて痛みがあったのに、時間とともに青紫色になってきたというのであれば、最初は筋組織損傷による炎症による腫れで、赤く腫れていたのが、動かしたり、温めたりしたことにより、もともと少し傷ついていた血管から内出血してしまうということも考えられます。
皮下で出血が起こり皮膚の色が変わる
皮下で出血が起こると、血液が出てくるわけですが、最初は血液中のヘモグロビンの色が反映されることになります。
ヘモグロビンは、酸素を十分に含んでいると鮮やかな赤色になり、酸素が放出されると暗褐色になっていきます。
つまり、打撲や捻挫したところの皮膚表面は、赤~紫色になっていくのです。
やがてヘモグロビンが損傷部位で変化して、ヘモグロビン由来の黄褐色~褐色のヘモジデリンという色素が生じてきます。
これにより、赤~紫色だった皮膚が、褐色味を帯びて、暗い青紫~褐色に変わっていきます。
さらに、このヘモジデリンという色素は、損傷部位のマクロファージなどに貪食され分解していき消失していきます。
このとき、黄褐色~褐色のヘモジデリンが分解されて減っていく過程において、だんだんと薄くなり、皮膚が薄い黄色に見えるようになり、やがて消えていくのです。
打撲は初期の処置が大切
打撲かなと思っても、骨折している場合や、ひどい捻挫の場合もあるので、まずは痛みがあるか、動くかどうか、外観はどうかなどを注意深く観察する必要があります。
もし、おかしいなと思ったり、痛みが強かったりした場合は、骨折の可能性もあるので、整形外科で診てもらったほうが良いでしょう。
軽い打撲と判断できる場合は、まずは冷やして安静にすることが大切です、
それでも腫れや痛みが続くようならば、クリニックなどを受診するようにしましょう。
間違っても、患部を無理に揉んだり、動かしたり、温めたりしないようにします。
傷ついた組織の血管を刺激し、出血をひどくしたりしてしまう可能性があります。