美肌と腸の調子には深い関係があります。
経験的にも、便秘をするとそれがてきめんに肌にあらわれ、肌荒れを起こしたり、おなかの調子が悪くなってくると化粧ノリが悪くなったりするということがあると思います。
腸は免疫との関係も深く、消化機能が弱ってくると、便秘が起こり、長く腸内に老廃物が滞在していると、その成分などが血液を通して体全体をめぐることで、肌にも悪影響がでてきていしまいます。
腸と肌は親戚だった
腸と肌は、発生学的にみると同じ外胚葉から生まれてきます。
受精卵は分裂を繰り返していくと、ちくわのような筒状になっていきますが、このちくわの外側の部分に形成されていくのが肌で、ちくわの内側の部分に形成されていくのが腸になります。
だからこそ、『腸は内なる肌』とまで言われるのです。
発生学的なことだけでなく、機能面でも腸と肌は非常によく日得ます。
腸も肌も、粘膜層に細菌を棲まわせてバリア機能をつくっています。さらに表面の細胞を盛んにターンオーバーによって新陳代謝させています。さらに、いずれも病原菌などの外的から身を守るための免疫機能も備えています。
考えてみれば、口から入っていくと、肌はもちろん腸も外界に接していることになります。
つまり、腸も肌も外界からの危険因子に対して、内部組織を守っているということから、非常に似ているのです。
お肌とビタミンと腸
お肌に良いビタミンにビタミンB2などがあります。
ビタミンB2が不足してくると、肌が荒れたり、ニキビになったり、皮膚炎を起こしやすくなってしまいます。
一方、腸内細菌はビタミンB群やビタミンKを生産しています。
おなかの調子を崩し、便秘や下痢をしたり、腸内環境のバランスがくずれて悪玉菌が増えてきてしまったりすると、ビタミンB群やビタミンKを作る能力が落ちてしまい、それが肌荒れなどにもつながっていくのです。
お肌と腸とビタミンC
お肌とビタミンCの関係というと、ビタミンCは、肌のハリを支えるコラーゲンの生成を助けたり、シミやシワ、くすみなどの原因になる活性酸素に抵抗する抗酸化力を持っています。
しかし、腸の調子が悪くなってくると、ビタミンC生成に関わっている酵素などがあまりつくられなくなってしまいます。
ビタミンB群、ビタミンCから考えても、腸と肌は非常に深い関係にあり、腸にとって良いことをするということは、肌にとっても良いということにつながっていくのです。