健康や美容に関することは、いろいろな情報があり、間違ったイメージや知識でかえって状況を悪化させてしまうこともあります。
長時間の入浴でお肌しっとりは間違い
肌が乾燥してくると、肌の水分が足らないということで、水分を外から補給しようとします。
周りが濡れている状態だと肌にいいのではないかというイメージがあります。
お風呂に入ってお肌しっとりというイメージがあると思います。
入浴していれば、常に肌が水に囲まれているのでずっと保湿されていると考え、入浴中にお風呂に水が肌にたっぷり蓄えられるというようなイメージすらあります。
こうしたイメージから、肌が乾燥しやすいからということで長時間入浴する人がいます。
しかし、これは肌の乾燥をより一層悪化させてしまうことにつながりかねません。
なぜならば、長時間入浴することで、角質層のセラミドを中心とした細胞間脂質や天然保湿因子(NMF)が流れ出てしまうからです。
入浴してお湯につかっている間は良いとしても、風呂からあがると保湿作用を担ってきていたセラミドやMNFが流失してしまっている肌が外気に触れることで肌の乾燥が進んでしまいます。
長時間のパックは危険
長時間パックをすると、肌が乾燥から守られしっとりとするというイメージもありますが、これも間違いです。
セラミドや天然保湿因子(NMF)が十分に配合されているパックであれば問題ないのですが、こういった成分が入っておらず、単にしっとり感のイメージでのパックを長時間してしまうと良くありません。
パックをはずしたとい、肌がふやけていたりすると、なんとくそこに水分が蓄えられたのではないかと思いがちですが、これは逆で、肌がふやけることで角質層の保湿成分が流出してしまっていますので、かえって乾燥しやすい肌になってしまっているのです。
パックを選ぶのであれば、しっかりとセラミドやNMFが配合された保湿パックを選択すると良いでしょう。
肌の表面をオイルの膜で覆うのも問題あり
長時間の入浴やパックが問題なのであれば、それでは肌にオイルを塗ることで表面に被膜を作ってしまえば、肌から水分が蒸発するのが防げるのではないかと考える人もいるかもしれません。
もちろん、皮膚科で処方されるようなワセリンなどのように塗ることで、肌を保護してくれる場合もあります。
しかし、肌になじみやすいようなオイルを塗ると、そのことで、セラミドを主成分とした細胞間脂質のバランスを崩してしまい、肌のバリア機能を低下させてしまうこともあるのです。
ワセリンの場合は、実はほとんど角質層に浸透しないので、刺激も少なく、角質層の外側でオイルの被膜を作ってくれるのでしっかりとした肌の保護剤になるわけです。