多くの人が美容で悩むシミですが、シミ対策の一つにイオン導入があります。
シミにはいろいろな種類があり、それが混在していたりする場合もあるので、まずは全体に光治療を何度か行い、それで残ったシミをレーザーで狙い撃ちするのが効率的ということが言われています。
イオン導入とシミ
イオン導入は、微弱な電流を使って、そのままでは浸透しにくいビタミンC誘導体やプラセンタなどの美容成分を肌の奥へと届ける美容法になります。
そして、このために使う器械がイオン導入器と呼ばれるものです。
シミの中でも、炎症後色素沈着のようなものは、ハイドロキノンの外用薬や、美容皮膚科でメスを使わない施術であるノンサージェリー施術の一つである微量の電流を用いてイオン化した薬剤を浸透させるビタミンC誘導体のイオン導入がオススメです。
ビタミンC誘導体には、メラニンの生成を抑制する作用があるので、ニキビ痕の赤み、茶色っぽい色素沈着などに効果的です。
またビタミンCにはコラーゲンの生成を促す働きもあるので、ニキビ痕の凸凹の改善にも効果的です。
イオン導入で何が起きているのか
人間の肌の一番表面の角質層は、＋の陽イオンが多くなっています。
角質層の内側にある肌の顆粒層には、－の陰イオンが多くなっていて、角質層と顆粒層の間にバリアの膜ができているのです。
この膜に阻まれて、通常は美容成分は角質層よりも奥には浸透できないのです。
ところがここに、イオン導入器で肌に微弱な電流を流すと、角質層と顆粒層の間の膜が解放されて、美容成分が角質の奥に浸透しやすくなるのです。
これがイオン導入の仕組みです。
シミに効果的なビタミンＣ誘導体は、－（マイナス）に帯電しています。
マイナス同士は反発しあうため、イオン導入器で－（マイナス）の電流を流してあげると、ビタミンＣ誘導体はそれに反発して肌の奥まで押し込まれていくのです。
美容成分なら何でもかんでもイオン導入とういわけではない
美容成分には、イオン導入に適した成分と、そうでない成分があります。
イオン導入に適した成分は、ビタミンＣ誘導体の他に、プラセンタ、トラネキサム酸、アミノ酸、グリシルグリシン、成長因子などです。
一方、イオン導入が適していない成分は、コラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチンなどです。
イオン導入に適した成分は、電気を通す水に溶けやすい性質をもった成分です。
つまり、水溶性であり、分子が肌を通る大きさの成分になります。
コラーゲンやヒアルロン酸は、もともと分子が大きいので、イオン導入には適していないのです。
イオン導入で注意したいのが、化粧水などに界面活性剤が含まれていて、それがイオン導入によって、肌の内部まで浸透し、それにより肌の炎症を招くことがあるということです。
イオン導入をする場合は、特に界面活性剤が配合されているものには注意したほうが良いでしょう。
