よく欧米カブレなんて言葉があります。これは、日本よりも欧米のほうが優れているという間違った認識のもと、なんでも欧米のものは優れている、欧米のものは進んでいると思い込み、外国製品を買いまくったり、外国の文化を真似したりする人のことです。
広い意味でいうと、クリスマスもハロウィンも外国文化の物まねだし、食の欧米化で洋食をよく食べる人、ご飯よりもパンがいいなんていう人も、欧米カブレとまではいきませんが、その予備軍かもしれません。
美容の世界でのカブレとは
このように、カブレというとあるものに染まる、あるいは悪い影響を受けるというような意味がありますが、美容面でカブレというと、一般的には接触性皮膚炎のことを言います。
化学物質やその他の異物が肌に触れたことにより起こってくる皮膚炎で、まさに触れることによって肌が悪影響を受けるという意味ではカブレということになるのでしょう。
カブレは皮膚の防衛反応
皮膚は、表面の角質層がバリア機能を果たしていて、強固な組織であり、体を外部からの刺激から守る城壁のような働きを担っています。
そして皮膚のすぐ下には、毛細血管が網の目のように張り巡らされていて、たとえ外部の刺激を受けたり、有害物質が皮膚内部に侵入してきても、毛細血管が老廃物や不要な有害物質を末梢組織から運び去ってくれます。
その抵抗力は強固なものですが、抵抗力が弱まったりしてくると、強い刺激によってバランスが崩れ、皮膚炎などの炎症を起こしてしまいます。
この中の一つに接触性皮膚炎、つまりカブレもあるわけですが、これは外的刺激に対する一種の防衛反応ととることができます。
どうして肌がかぶれるのか
肌はできればかぶれて欲しくないものですが、人間の体には、外的刺激に対する防御の最前線として表皮にある神経終末器があり、ここで外的刺激を感知します。
感知するとその情報により血流が活発になって、毛細血管が充血してきて、見た目には赤くなって見えてきます。これがいわゆるカブレの時に現れる発赤です。
そして血流が増すことにより局所的に皮膚の温度が上昇してほてってきます。これがカブレたときの灼熱感につながります。
血流の増加に伴って、リンパ液も増えてきて、それが皮膚表面に出てきて腫れてきます。これがカブレの時に起こる皮膚の腫れ、すなわち腫脹になります。
外的刺激因子が侵入した所に、血液やリンパ液が多く集中し、白血球も集まってきて外的刺激因子を貪食(食べてしまったり、破壊したり)することによって、刺激因子は死滅して膿となって体外に排出されていき、炎症が治まっていきます。