お風呂の長時間入ったときの手のふやけの正体

長風呂をしたり、長い時間洗い物をしていると、手の指がシワシワにふやけてしまいます。
何か老人のようにシワシワになってしまいますが、どうして手にシワシワがでてきてしまうのでしょうか。

手がシワシワになるのは角質がふやけたため

私たち人間は、一番外側を皮膚組織に覆われています。そしてその皮膚組織の一番外側、つまり外界と接している部分は表皮組織になっていて、表面は何層かの角質層になっています。
この角質層は、さまざまな刺激から身体を守るバリアのような働きをしていて、細菌や湿気・乾燥から身体を守っています。身体の外側にある表皮の角質層によって、人間は水分量を70%に保っていられます。

長風呂をしたり、長時間洗いものをしたちりていると、表皮の一番外側の角質層が常に水にさらされている状態になります。すると角質層は水分を吸収して膨張してきます。
従って、手の指の皮膚がふやけてしまうのです。

なぜ他の場所はできないのに、手の指だけシワシワができるのか

表皮の角質層がふやけることによってシワシワができるのであれば、角質層は体全体を覆っているので体全体がシワシワになってもいいはずです。

でもそんなことになると、お風呂に長時間はいると浦島太郎ならぬ、シワシワのおじいさん・おばあさんみたいになってしまいます。しかしそんなことはありません。
ふやけてシワシワになるのは、主に手の指の部分です。
どうして手の指だけふやけるのでしょうか。

これは手の指の角質層は体の他の部分よりも厚くなっていて、より多くの水分を含むことができるようになっているためです。
それでは、なぜ手の指の角質層が厚みが厚みがあるのかというと、それは、人間が物をつかんだり、触ったりというおとで最も使う部分が手の指だから、その部分を保護するために進化したとも言われています。

指がふやけるのは必然性がある

指がふやけてシワシワになることで、洗い物をしていている最中に食器が手から滑り落ちたり、風呂場やプールサイドでツルっとすべって転んでしまうといったことが防げているのかもしれません。

洗い物やお風呂には注意

長風呂をしたり、長時間洗いものをしたあとにできる手の指のシワシワはいいのですが、風呂に入った後や、洗いものをした後、さらには手を洗った後にはタオルやハンカチで手の指と指の間までしっかりと水分を拭き取ることが大事です。

特に指と指の間は水分がたまりやすく、またうっかりと拭き忘れてしまったりしますが、拭き忘れた水が乾くとともに肌からうるおいも一緒に奪って蒸発していってしまいます。

また、合成界面活性剤が含まれているキッチン用洗剤を使っていると、肌バリアが壊れ手荒れの原因になってしまうことがあります。
手が丈夫だという場合でも、あまり合成界面活性剤が配合された洗剤を使う場合は、直接洗剤が手に触れないようにゴム手袋などを使用することがお奨めです。

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