ます最初にクイズから
次の動物の中で咳をする動物はどれでしょうか?
人間
犬
馬
ネズミ
ハト
スズメ
ヘビ
カエル
イワシ
答えは、人間・犬・馬・ネズミ・ハト・スズメです。
咳ができる体の仕組みになっているのは、哺乳類と鳥類だけなのです。
したがって、爬虫類のヘビ、両生類のカエル、魚類のイワシは咳をしないということになります。
咳が出る仕組みとは
それでは、哺乳類と鳥類に備わっている咳を出す仕組みとはどうなっているのでしょうか。
哺乳類と鳥類では気道に咳センサーがあります。
異物が口や鼻から入ってくると、起動から分泌された粘液・たんがそれをキャッチします。これが咳センサーを刺激するのです。
咳センサーが刺激されると、声門が閉じられ、シグナルによって横隔膜が上がるようなっています。
横隔膜が上がることで、肺の空気がギューっと圧縮され、そうすると声門が開いて一気に入ってきた異物を体外へ吐き出します。これがいわゆる咳になります。
咳は、異物が体内の奥深くまで侵入してしまわないようにする大切な生理機能といえます。
咳のスピードは時速200キロを超えることもあり、プロ野球選手が投げる豪速球よりも速いことになります。
咳で出た痰をチェックすることで病気の早期発見につながる
咳とともに出てくるのが痰ですが、痰を観察することで、病気の可能性を探ることもできます。
通常の痰は、透明な痰です。痰というと風邪を引いたときなどに出てくるイメージですが、健康な人でも痰は肺で1日100mLほど作られているのです。
黄白色で、粘り気が強い痰は、副鼻腔炎などによって出てくることが考えられます。
緑色の痰は、気管支肺炎や気管支拡張症といった感染を伴った重い気管支の炎症の可能性があります。
泡状の痰は、心不全の可能性があります。血液が混じってピンク色になっていることもあるので注意が必要です。
赤茶色の痰は、肺炎球菌性肺炎が疑われます。風邪が悪化して起こる肺炎で多くみられます。白い痰にわずかに血液が混じっているような痰は、肺がんや肺結核の可能性がありますので注意が必要です。
なかなか出ない痰をうまく出す方法
風邪をこじらせて咳が出るものの、痰がからまったような感じでなかなか出てこないといったことがあります、。
痰を出そうとして咳が続くと、のどや胸が痛くなってしまったりします。
去痰剤なども市販されていますが、痰を楽に出す手軽な方法があるのでご紹介します。
パフィングで痰を出す
その痰を出す方法が『パフィング』と呼ばれる方法です。
息を大きく吸って、「パッ」と言いながら強く生きを吐き出すことで、気道の痰を口のほうへ移動させるのです。
つらい咳はハチミツで
つらい咳には、ハチミツを珈琲に小さじ2杯ほど入れて飲むと、カフェインの気管支拡張効果とハチミツの粘膜保護作用により咳が和らぎます。
ただし、1歳未満の子どもにはハチミツは禁忌ですので、与えないようにしてください。