ウトウトしているとき、急にビクッとなるのはなぜ? | 健康トピックス

電車やバスの中で夢見心地でウトウトとしていると、急に体がビクッとなって目覚めてしまうということがあります。

電車などで立ったまま寝ていて、足がガクンとなって、ハッとして目が覚めるというようなこともあります。座っていても、首が後ろにガクッとなって窓ガラスに後頭部とぶつけて音がして、ハッと気づいたとき気まずかったりします。

ウトウトしているときに急にビクッとなる正体とは

夢見心地で気持ちよくウトウトとしている時に、急に体がビクッとなったり、ガクッとなったりするのは、生理的現象です。
この現象は、『ジャーキング』と呼ばれるもので、生理学的には『入眠時ミオクローヌス』と呼ばれるものです。

どういうことかというと、不随意の筋肉の痙攣、つまり自分の意思とは無関係に筋肉が収縮運動を起こすために、体がビクッとなったり、首や足がガクッとなったりするのです。

ウトウトしているときに急にビクッとなる正体とは

この筋肉が自分の意思とは無関係に収縮運動を起こしてしまう『ミオクローヌス』には、他にどんなものがあるのかというと「しゃっくり」です。

しゃっくりは、横隔膜と筋肉のミオクローヌスによって起こってきています。

ジャーキングが起こるメカニズム

入眠時には筋肉がゆるんでいきます。電車の中などでウトウトしているときも筋肉がゆるんできています。
筋肉がゆるんでくると、人間の体は不安定な姿勢になります。それでもベッドでゆったりと寝ている時はいいのですが、椅子に座っていたり、ましてや立って寝ていたりする場合は、筋肉がゆるむことによって、体は不安定な姿勢になります。

すると、この不安定な姿勢であることと、感覚神経がその情報をキャッチして脳に伝えます。
不安定な姿勢であるという情報を受け取ると、脳は「転んでしまう」と判断をくだします。
脳は、その判断に基づき、運動神経を通じて、手足の筋肉に対して緊張状態となるよう命令をくだしてしまうので、自分の意思とは関係なく筋肉が急速に緊張してビクッとなる『入眠時ミオクローヌス』の現象が起こるのです。

ジャーキングが起こりやすい条件

どんな時に、ジャーキングが起こりやすいかというと、まずは不安定な姿勢ということで、電車の中で立って居眠りをしているときがあります。
そして、電車やバスの中で座っているときも、体は入眠しながらも不安定な姿勢を強いられていて、三半規管が働き無意識に体勢を保とうとするためにジャーキングが起こりやすいと言えます。

さらには、眠いの我慢しているときや疲れているときなども、ウトウトしたと思ったら、ガクッとジャーキングが起こるといったことが起こります。

また落下している夢を見る時にも、脳が錯覚を起こして身体を動かすことから、ジャーキングが起こりやすいと言われています。
他にも、睡眠不足や不規則な睡眠、ストレス、疲労、ニコチンやカフェインの摂りすぎなどが原因になるとも言われています。

入眠時ミオクローヌスは、人間なら誰でも起こる生理現象ですが、普段から頻繁に起こるようならば、『睡眠時ミオクローヌス症候群』の可能性があり、不眠症を引き起こす原因にもなるリスクがあるので、規則正しい生活を心がけ、リラックスして眠ることが大切になってきます。

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