ウンチが肥満をまねく? | 健康トピックス

ウンチが肥満をまねくってどういうこと? まさかウンチを食べるわけでもあるまいし・・・ウンチの中には多くの腸内細菌がいます。じつはこの腸内細菌が肥満を招いたりするというわけです。

体の中に存在する多くの腸内細菌

ヒトの体内には多くの腸内細菌がいます。

この腸内細菌は数百種類以上と言われているのですが、同じ種類同士で集まって生息していて、それがちょうどお花畑のようになっていることから腸内細菌の集まりは『腸内フローラ』と呼ばれたりします。

腸内細菌の数は全体では100兆個、多く見積もると10000兆個と言われていて、重量に換算すると1~1.5kgにもなります。

そして、これだけの数がある腸内細菌はヒトの体内でさまざまな影響を及ぼしています。

デブ菌とヤセ菌

いろいろな働きをする中で、最近話題になっているのが、肥満に影響するデブ菌とヤセに影響するヤセ菌です。

ヒトの腸内を調べてみると、肥満傾向があるヒトには、ファーミキューテスと呼ばれる種類の細菌が多くいて、ヤセ傾向があるヒトのには、バクテロイデスと呼ばれる種類の細菌が多くいることがわかってきました。

腸内細菌を移植しただけで体重が5割も増える

マウスを使った実験ですが、無菌のまま育てられた無菌マウス、正常マウス、そして肥満マウスの3種類のマウスを使って行われています。

無菌マウスは、体重が十分に増えませんが、この無菌マウスに正常マウスから取った腸内細菌を移植したら、無菌マウスの体重は27%も増加しました。
さらに同様にこの無菌マウスに肥満マウスの腸内細菌を移植すると、体重が47%も増加しました。

特にエサを変えたわけでもなく、腸内細菌を移植しただけなのに、無菌マウスは肥満マウスの腸内細菌をもらっただけで、体重が増えたのです。

便で病気も治る

腸内細菌は、糖尿病、肥満、メタボリックシンドローム、自閉症、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどにも影響をしていると言われています。

病気の治療で抗生物質を使うと、腸内細菌が抗生物質によって減ってしまい腸内細菌のバランスがくずれてしまい、細菌による腸炎が起こる場合があります。

この腸炎は一般的な治療法では20~30%しか治らないのですが、健康なヒトの便、つまり腸内細菌を患者の腸に注入すると90%近く治ったという報告があります。

現在、確実に効果のエビデンスがあるのは、クロストリジウム・ディフィシル腸炎ですが、潰瘍性大腸炎やクローン病などに対する効果の研究も進められています。

実際に健康なヒトの腸内細菌を患者の消化管に移植することによって治療効果を高めようとする移植術が行われていて、便微生物移植と呼ばれたりしています。

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