ポパイ(Popeye)はセーラー服姿の小男で、恋人のオリーブと、天敵の大男であるブルートとのコメディタッチのアニメになっています。
ポパイは、ホウレンソウを食べると超人的なパワーを発揮するという設定になっていますが、これはホウレンソウ等の野菜が嫌いな子供に、野菜をもっと食べてもらおうと意味合いがあります。
ということで、ホウレンソウについてご紹介していきます。
ホウレンソウの原産
ホウレンソウは、アカザ科ホウレンソウ属で、法蓮草・鳳連草などの漢字で表現され、英語は同じみ spinach になっています。
ホウレンソウの原産地は、カスピ海の南西部とされていて、ペルシャなどで栽培されていて、それが12世紀ごろに欧州へ伝わって、西洋系の品種が誕生しました。
一方、7世紀ごろにネパールから中国へと渡った東洋系の品種が作られるようになっていき、日本には江戸時代初期に伝わって広まっていきました。
西洋系のホウレンソウは全体的に大きくて葉が厚くて切れ込みが少なくなっていて、アクも強く炒め物向きです。
東洋系のホウレンソウは根もとが紅色で、葉は薄くてノコギリのような刻みがあるのが特徴で、アクが少なく甘味があります。
日本の市場では、この西洋系のホウレンソウと東洋系のホウレンソウを交配した交雑種が多く出回っています。
また、細菌では水耕栽培の生食用のサラダホウレンソウも販売されていて、アクの少ない改良種になっています。
ホウレンソウの栄養
ホウレンソウは、緑黄色野菜の代表選手で、見た目からもβ-カロテンが多そうだなというがわかると思います。
その他にも、ビタミンCやビタミンEも豊富に含まれていて、抗酸化作用をもったビタミンの宝庫になっています。
このように、ホウレンソウは緑黄色野菜の中でも抜群の栄養価を誇っています。
あたホウレンソウは鉄分を豊富に含んでいて、この鉄分はビタミンCとともに摂取することで吸収率がアップするので、鉄分とビタミンCを両方含んでいるホウレンソウは、鉄分の補給にはもってこいの野菜になっています。
さらに、α-リノレン酸やルテイン、クロロフィル、マグネシウムなどの成分も入っています。
ホウレンソウのアクの原因になっているのは、ホウレンソウに含まれているシュウ酸で、アクが少ない改良種であるサラダホウレンソウなどでは、シュウ酸の量が少なくなっています。
ホウレンソウのゆで時間は1分
ホウレンソウは、ゆでて水にさらすことで、アクの成分であるシュウ酸を除くことができます。
しかし、あまりゆですぎると、ビタミンCやカリウムといった栄養成分もどんどん減っていってしまいます。
1Lのゆでたお湯に小さじ1の塩を加え、そこに根もとを良く洗い、2~3株ずつに分けたホウレンソウの根もとの部分を湯に30秒浸けます。
それから株全体をお湯の中に入れて30秒たったら、冷水の中に入れて、粗熱が取れたら絞ります。
ポイントは、小分けにして短時間でゆで、冷水で一気に冷まし、水につけっぱなしにしないことになります。
これで、ビタミンCの流出を抑えることができます。