中年の代名詞てき表現としても使われるポッコリお腹。
ポッコリお腹は見た目も悪く、生活習慣病のもととも言われていますが、なかなかポッコリとしたお腹をへこますことはできません。
ポッコリお腹の正体とは
ポッコリお腹の正体は、言うまでもありませんがお腹に溜め込まれた余分な脂肪です。
私たち人間は、何かの事情で食事がとれなくなったときのために、ちょうどお金を貯金するようにエネルギー源を溜め込もうとします。
そのおかげで、たとえ食事がとれなくても水さえあれば、1ヵ月近く生き延びることができるようになっています。
普段、私たちは過食により糖質を過剰摂取すると、それはグリコーゲンや中性脂肪として体に蓄えられて、飢餓の時のために備えようとします。
そして食事がとれなくなったとき、血中のブドウ糖が不足してくるわけですが、そのときまずは肝臓や筋肉の細胞に取り込まれていたグリコーゲンがブドウ糖に変換され消費されエネルギーとなっていきます。
いわばグリコーゲンは家の中にある、今すぐにでも使えるへそくりといったところになります。
そしてそのグリコーゲン、つまり家の中のへそくりがなくなれば、ATMに行ってお金をおろしてきます。
このATMのお金が脂肪細胞に蓄えられた脂肪ということになります。
脂肪はエネルギーとして使われ、一部はブドウ糖に戻されます。
ポッコリお腹がなかなかへこまないのは
ダイエットをしても、なかなかお腹がへこんでこないと嘆く人もいますが、これは人間の体のしくみを考えれば理解できます。
ポッコリお腹の正体はお腹に溜め込まれた余分な脂肪ということですが、ダイエットをして食事制限しても、ますは家の中のへそくりに当たる肝臓や筋肉のグリコーゲンが使われ、ATMの中にあるお金に該当するお腹の脂肪は、家の中のへそくりがなくなってからおろされ消費されます。
つまり、ポッコリお腹の原因になっている脂肪細胞にある中性脂肪がエネルギーに代わるのは後回しとなるわけです。
なぜへそくりにグリコーゲンが使われ、ATMの預金に脂肪が当てられているのかとうと、脂肪のほうが糖質よりもエネルギーを貯蓄するという面ではすぐれているからです。
多くのタンス預金があるという人もいるかもしれませんが、一般的には普通は家の中にあるへそくりは微々たるもので、それに比べて銀行などに預金されているお金のほうがはるかに多いと思います。
人間の体も、よく似ているのです。
グリコーゲンは1gで4kcalのエネルギーになりますが、脂肪は1gで9kcalのエネルギーになりエネルギー効率がよいのです。
だからこそ、エネルギーとして蓄えられてしまうのです。