健康で美しくといった場合に、何が大切かとなると、食事と運動となりますが、その次となると、生きがいやときめきになってくるかもしれません。
健康長寿のための3本柱
健康長寿のための3本柱は、食事・運動・生きがいといっても過言ではないくらい、生きがいというものは大切になってきます。
『生きがい』がいかに大切かということについては、カナダのカールトン大学と米国のロチェスター大学医療センターの研究チームが発表した研究で証明されています。
この研究とは疫学調査研究なのですが、6000人の健康な男女を対象に、人生の目的意識の強弱、ポジティブ・ネガティブ感覚を持った経験の有無などを自己申告してもらい、その後に追跡調査して、寿命との関連性を解析したものです。
この研究の結果、人生の目的意識が高かった人は、低かった人に比べて15%も死亡率が低かったという結果がでてきます。
しかも、死亡率は、現役で仕事をしているかとか、ポジティブ・ネガティブ感覚を持った経験の有無とは無関係でした。
このことから、人生の目的意識、つまり生きがいがある人ほど長寿ということが証明されたのです。
趣味を持つことが大切
生きがいということは、趣味にもつながります。
何か没頭できる趣味を持っている人は、それが生きがいにつながります。
仕事人間で、定年退職後に社会的な役割を失ったことにより、人生の目的意識を失い、急に老けたり、うつ病になってしまう人も少なくありませんが、いかに趣味や生きがいを持つことが大切かという裏付けになっているのかもしれません。
思春期も思秋期もときめきが若さを保つ
思春期、初恋のときめきといった思い出がある人も多いかと思いますが、大人から高齢者へ向かう思秋期でもときめきは非常に大切で、このときめきにより、そのごの人生の充実度が大きく変わってくるといっても過言ではありません。
国際医療福祉大学大学院の和田秀樹教授は、思秋期である45歳を過ぎてから起こるホルモン分泌低下が前頭葉の機能に影響を与え、それにより若いころと同様に感情を維持することができなくなってしまうと言います。
しかし、脳にプラスの刺激を与え続けることで、この前頭葉の機能萎縮を防ぐことができます。
いくつになっても、男女を意識してときまきの感情をもつことが大切なのです。
イタリアのエンゾ・エマヌエレ博士らの研究でも、恋に落ちた人は、神経成長因子の血中濃度が増加して脳神経の機能回復を促すことがわかっています。
ときめきを持つことにより見た目も脳も若々しくいられるのかもしれません。