日本食は、中華料理や洋食に比べて体に良いというイメージがあります。
洋食というと、赤い肉やバターなどの体に悪い油がたっぷりと含まれているイメージがありますし、中華料理というと油こってりというイメージがあります。
白米中心の日本食なのですが、実際のところ体に良いのでしょうか。
和食が体に良いというエビデンスは弱い
実は、健康に良いというイメージがある和食ですが、健康に良いというエビデンスはしっかりしたものがありません。
確かに、洋食に比べて赤い肉を使ったり、バターをたっぷりつけたりということはあまりないですし、中華料理のようなこってりと油を使うという感じでもありません。
しかし、日本では塩分や白米が好んで食べられていて、体に良いとは言い切れない部分があります。
実際に日本人の白米の摂取量は、多くなっています。
健康に気をつかって米を食べるなら白米はやめるべき
昔は、白いおいしいお米が食べれる幸せというようなことが言われてきました。
日本人のDNAがそうなのかもしれませんが、日本人は白いごはんが大好きです、
しかし、白米は1日2~3杯でも糖尿病のリスクが上がり始める可能性があるという研究報告もあります。
血糖値というと炭水化物がやり玉にあげられるが
糖尿病予防、高血糖改善というと、一番にやり玉にあげられるのが炭水化物だと思います。
しかし、炭水化物でも、白米や小麦粉と、玄米とでは少し違ってきます。
白米や小麦粉は精製された炭水化物で、米の場合は、精米することによって、柔らかくて食べやすい真っ白なお米ができあがります。
この白米は確かに美味しいのですが、食べ過ぎると血糖値を上げて、動脈硬化による脳卒中や心筋梗塞のリスクを高めてしまいます。
同じ米なのになぜ玄米が良いのか
玄米は精製されていないもので、胚乳のほかに、胚芽とぬかが残っています。
しかし白米は胚乳の部分だけになっています。
玄米は、食物繊維をはじめ多くの栄養成分を豊富に含んでいます。
実際に、研究においても玄米は肥満や動脈硬化のリスクをむしろ下げるという報告がされています。
玄米を週に200g以上食べている人は、玄米をほとんど食べない人(月に100g未満)に比べると、糖尿病になるリスクが11%低かったという研究結果がでています。
さらにこの研究では、1日50gの白米を玄米に置き換えることによって、糖尿病のリスクを36%下げることができるということが推定されています。
Arch Intern Med. 2010; 170(11): 961-696