意外と見逃されやすいCFS(慢性疲労症候群)に注意 | 健康トピックス

仕事に忙しく、納期に追われ、まともに食事や睡眠がとれない激務をこなす毎日が続き、何とか納期に間に合ったとき、緊張から解放されて風邪をひいてしまう。
熱が1週間ほど出て寝込むも、次のプロジェクトに参加し、再び多忙な日々がやってくる。

見逃されやすい慢性疲労症候群

そして再度発熱とともに、猛烈な疲労感で医療機関を受診するも、血液検査などでは以上がなく、解熱剤で熱も下がり、少しずつ調子も戻っていく。
しかし、半年後ぐらいにまた頸部のリンパ節が腫れ、咽頭痛・筋肉痛・関節痛がでてきたので、別の医療機関へいくも疲労回復のためにビタミン剤が処方されただけ。
その後も、症状は繰り返す。

こうした症状は慢性疲労症候群(CFS:chronic fatigue syndrome)の典型的なパターンですが、専門医が少ない上に明確な診断が難しく意外と見逃されやすいのです。
慢性疲労症候群は原因は明らかではありませんが、感染症や日常におけるストレスなどがきっかけで体調を崩して、不調がずっと続くようになります。

重度の慢性疲労症候群になると、仕事を休んだり、場合によってはほとんど寝たきりになってしまうこともあります。

慢性疲労症候群(CFS)の診断基準

それでは、慢性疲労症候群の診断基準とかはあるのかというと、日本ではHolmes診断基準を基にして厚生労働省CFS診断基準があります。
この診断基準によると、次の2つの症状が必須条件になっていて、さらにプラスして基準に記載された症状がでている場合が慢性疲労症候群となります。

2つの必須条件とは、

  • 生活が著しく損なわれるような強い疲労を主症状とし、少なくとも6ヶ月以上の期間持続ないし再発を繰り返すこと
  • 慢性疲労の原因と考えられるような疾病を除外する

詳しい診断基準については、 『厚生労働省 慢性疲労症候群診断基準』を参考にしてください。

なんだ診断基準があるなら診断は簡単じゃないかと思われるかもしれませんが、慢性疲労症候群は、血液検査や画像診断では異常が見られないことから、発熱や痛みに対して痛み止めやビタミン剤などの対症療法的な薬が処方されるだけで、そのうち症状が悪化してしまうというケースが多いようです。

慢性疲労症候群の人ってどのぐらいいるの?

仕事が忙しくてなんとなく疲れる、そんなことは多くの人にありますが、実際に慢性疲労症候群の人って日本にどのぐらいいるのでしょうか。
慢性疲労症候群診断基準にきちんとあてはまる患者は、約30万人ほどといわれています。
しかし、その前段階である特発性慢性疲労は、200万人~300万人いると言われています。

慢性疲労症候群に効く薬ってあるの?

慢性疲労症候群に対して明確に確立された治療法は現在のところありません。
免疫力を高める補中益気湯や、抗ウイルス薬などの他に、ビタミン剤や抗うつ薬などが処方されます。

慢性疲労症候群のセルフチェック

次の7つの自覚症状のうち、1つ以上当てはまる場合は、慢性疲労症候群の可能性も視野に入れ、他の病気の除外も含めて医療機関で診断を受けることが望ましいと言えます。

  1. 全身の疲労感・倦怠感がある時期を契機に急激に始まった
  2. 半年以上疲労が続いていて、十分な休息をとっても回復しない
  3. 断続的に発熱が続いて、首のリンパ節が腫れる
  4. 繰り返すのどの痛みや発赤、風邪症状、頭痛などがある
  5. 原因のわからない筋肉痛、筋力低下、移動性の関節痛がある
  6. 寝つけない、眠りが浅い、早く目が覚める、朝起き不良、日中の過度な眠気などの睡眠障害
  7. 気分が落ち込むうつ症状、注意力・集中力の低下、物忘れ