新型コロナウイルスの感染を手洗い・予防 | 健康トピックス

新型コロナウイルスの感染が話題になっていますが、どういった経路で感染し、またその予防としてはどうしたら良いのかについて解説していきます。

新型コロナウイルスの感染

新型コロナウイルスは、はっきりとはわかっていませんが、飛沫感染及び接触感染するものと考えられています。

一般的なコロナウイルスは、次のようなケースで感染していきます。
*咳やくしゃみによる空気
*手を触れたり、握手したりするなど、密接な接触
*ウイルスが付着した物体や表面に触れてから、手を洗う前に口、鼻、目に触れる
*まれに、糞便汚染

飛沫感染は、感染した人の咳やくしゃみのしぶき(飛沫)に含まれるウイルスを吸い込むことにより感染します。
ウイルスを含む飛沫を吸い込むことによる感染で、感染者と1~2m以内の距離によって感染します。
インフルエンザや風疹、流行性耳下腺炎などは、飛沫感染します。

接触感染は、いろいろな場所を手で触ることにより手にウイルスが付着し、ウイルスが付着した手で目・口・鼻を触ることにより感染します。
感染源に直接触れることで感染します。

次のようなものは、接触感染の原因になりますので注意が必要です。
エレベーターのボタン、オートロックのボタン、建物出入口のドアノブやハンドル、公共施設などの共有トイレ、給水場所の蛇口、電話機等

どうやって予防するのか

CDC(アメリカ疾病管理予防センター)は、次のような予防を推奨しています。

*特にトイレに行った後、食べる前、鼻をかんだり、咳をしたり、くしゃみをした後は、石鹸と水で少なくとも20秒間手をよく洗う。
石鹸と水がすぐに手に入らない場合は、少なくとも60%のアルコールを含むアルコールベースの手指消毒剤を使って消毒する。
*手が目に見えて汚れている場合は、必ず石鹸と水で手を洗う。
洗っていない手で目、鼻、口に触れない。
病気の人との密接な接触を避ける。
*病気のときは自宅待機。
*咳やくしゃみをティッシュで覆い、ティッシュはゴミ箱に捨てる。
*頻繁に触れる物やその表面は、通常の家庭用クリーニングスプレーなどで清掃および消毒する。

消毒薬は何が効くの?

新型コロナウイルスに対して、WHO(世界保健機構)では、漂白剤や塩素ベースの消毒剤、エーテル、75%エタノール、過酢酸、クロロホルムは新型コロナウイルスを殺すということを発表しています。

コロナウイルスは、エンベロープをもつRNAウイルスなので、理論的には56℃・30 分でカプシド蛋白質が変性して不活性化されます。

エタノールはもちろん、エーテル、クロロホルム、フロロカーボンといった脂質溶剤によってエンベロープを持つウイルスは容易に不活性化されます。

消毒薬の候補としては、こんな感じになります。

76.9~81.4v/v%の消毒用エタノール
70v/v%のイソプロパノール
2.5w/v%のポビドンヨード

新型コロナウイスるはまだ未知な部分が多いですが、エンベロープをもった中型のウイルスに分類されます。
一般的には、消毒には非常に弱いウイルスで、クロルヘキシジンやベンザルコニウムといった殺菌石鹸に含まれている低水準の消毒薬でもしっかり使えば有効というデータもわかっていますし、シンガポールの保健省でもベンザルコニウムも有効というようなことが出ています。

少なくとも、手洗いにより物理的にしっかりとウイルスを洗い流すことができます。

とにかく、エタノール消毒やマスクよりも、しっかりと手洗いすることが重要です。

さらに、手指ではない消毒法というとこんな感じでしょう。
煮沸(98℃以上)15~20 分間
2w/v%グルタラール
0.05~0.5w/v%(500~5,000ppm)次亜塩素酸ナトリウム
0.55w/v%フタラール
0.3w/v%過酢酸

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