新型コロナウイルス対策に光、新たに行われているいろいろな研究 | 健康トピックス

新型コロナウイルス、治療薬やワクチンの開発も進んでいます。

経済か感染拡大防止か、どちらが重要かという問題がありますが、間違いなく、経済ではなく感染拡大防止のほうが重要なことは明白です。

感染が収束しなければ、経済もあがってきません。これは間違いないと思います。

少し収まれば、経済を回せ!というアンバランスな考え

少し感染者数が減れば、すぐに「経済を回せ!」などと言う人がいますが、これはいかにもアンバランスな考え方です。

そんなことすれば、たちまちまた1カ月後にはもとの木阿弥です。それを繰り返すだけで当分地獄から抜け出せません。

経済的に逼迫しているという気持ちもわかりますが、急がば回れなのです。

なぜならば、コロナのリスク対策もできていない中、経済を回したって、消費者のマインドが冷え込んでしまっています。
客はもどってきません。そんな状況がこれからずっと続いていくだけです。

感染が怖い客は、旅行もしなければ、夜の街にもくりださないからです。

それじゃ、どうすればいいの!

それじゃ、どうすればいいんだよ!ということですが、
『キーワード』は、いかに『安心感』を与えられるかです。

これができなければ、いくら経済回せといっても、効果半減どころか、ほとんど効果は望めない

●どういった場合に感染し、どういったことが安全なのか、富岳なども使い徹底的に細かく調べ上げ、それを国民に徹底周知させ、AIも駆使し論理的に感染拡大を抑え込む

●特効薬・ワクチンが今すぐにできればそれにこしたことはないのですが、それは無理にしても、重症化させない治療法の早期確立して、死者・重症化患者を徹底的に抑え込める方法を見出し、国民に安心感を与える

●しっかりとしたエビデンスがある感染させないような環境づくりを行い、国民に安心感を与える

いずれにしろ、元の社会に戻れると思ったら大間違い!
仮に、新型コロナが収束したとしても、次の感染症が流行しはじめたら、同じこと。

これからの商売は、サービスとして『いかに、客にエビデンスがしっかりした安心を与えられるか』になります。

別の言い方をすれば、そこを差別化、つまり客に安心を与えらることができれば、それが大きなチャンスになるはずです。

安心だというエビデンスがしっかりしたところに、客は集まるはずですから。

新型コロナ対策で注目を浴びる研究

さて、いよいよ、新型コロナ対策として、治療薬やワクチン以外にも、いろいろな研究が行われ、成果をあげはじめています。

L-FABPで、重症化する人を早期に発見!

羽鳥さんのモーニングショーでも紹介されていました、新型コロナで重症化するリスクの高い人を、尿検査で早期発見する技術です。

『新型コロナ罹患患者の重症化を非侵襲的にモニターするシステムの開発』は、国立研究開発法人国立国際医療研究センターが研究を行っています。

新型コロナウイルスは世界的な広がりの中で軽症から重症まで幅広い症状を示しますが、感染爆発が起こると全症例を入院管理下におくことは難しくなってきます。

国立国際医療研究センターでの治療経過を精査した結果、腎障害のバイオマーカーとして既に使われている尿の体外診断薬L-FABPにより、軽症のうちに重症化へ向かう症例をいち早く見出せました。

41人を調べたところ、L-FABPの値が高い人は重症化するリスクが高く(13人中8人重症、2人人工呼吸器)、L-FABPの値が低い人は無症状か軽症(28人正常、1人症状)という結果が得られています。

L-FABPは、簡易キットによる尿検査で15分ほどで検査ができ、腎障害のリスクに関するバイオマーカーとしても既に保険適用となっています。

重症化の可能性を早期に発見していくことに非常に大きな期待がかけられています。

人体に無害、新型コロナウイルスの空間除菌に222nm紫外線

ウシオ電機株式会社が開発した222nmの紫外線は、動物実験ですが、皮膚や目にやさしく、新型コロナウイルスを不活化することが知られています。

広島大学では、新型コロナウイルス感染症に対する222nm紫外線を用いた感染対策に関する研究開発研究が行われています。

254nm紫外線と比較して人体に安全とされる222nm紫外線照射装置(ウシオ電機株式会社が開発)を用いて、新型コロナウイルス感染症患者が使用した病室やホテルなど環境中の新型コロナウイルス不活化効果を検証し、研究成果を元に製品化を目指しています。

さらに既存の環境清掃に222nm紫外線照射を加える環境感染対策の確立も目指しています。

革新素材で院内感染の防止対策へ

新型コロナウイルスを高速分解する院内感染拡大防止にも期待できる革新素材も開発されています。

開発しているのは、東レ株式会社で、院内感染等の感染拡大を防止する、付着ウイルスを高速分解可能な革新素材の開発となっています。

新型コロナウイルスは、身の周りに多数あるプラスチック上で3日間も生存するという報告があり、接触による感染拡大防止には付着後直ちに不活化する抗ウイルス素材が強く求められていますが、フェイスシールドやマスクなどに付着したウイルスを高速分解することで院内感染等の感染拡大防止に貢献できる新規抗ウイルス素材を開発・実証に期待がかかっています。

UV-LEDで新型コロナを徹底的に叩きのめせ!

新型コロナウイルスを不活化するUV-LEDを研究しているのが、東京エレクトロンデバイス株式会社。

UV-LEDによるウイルス不活化に特化した製品の開発ということで、新型コロナウイルスをはじめとするウイルスや細菌について、化学薬品やUVランプに代わる深紫外UV-LEDを使用した不活化の有効性データと基礎的な知見を研究しています。

UV-LED照射による表面殺菌、空気殺菌を行い、医療現場・公共・福祉施設で実用可能な装置の開発などその応用で大きな期待ができます。

新型コロナをカラムで逮捕!?

ウイルスもカラムで吸着して治療する方法を模索しているのが大阪大学です。

SARS-CoV-2吸着カラムの開発として、ウイルスと結合能を有するACE2のPDペプチドも同時に固定化した吸着カラムを作製することで、サイトカインや炎症細胞に加え、ウイルスも吸着する改良カラムを作成しました。

これによって重症COVID-19患者の治療への使用が期待されています。

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