耳鳴りは何で起こるの? | 健康トピックス

実際には音がしていないのに音を感じてしまう耳鳴り
耳の外からの音刺激がないにもかかわらず、音が聞こえてしまうもので、ボーンというような低温のモーターが回るような音であたり、キーンというような飛行機のような音であったり、耳鳴りの感じ方は人によってもいろいろです。

耳鳴りを感じたことがある人ってどのぐらいいるの?

耳鳴りは、約2割の人が感じたことがあると言われています。
その中で、睡眠障害を起こしたりといった日常生活に支障をきたすほどのものは10%以下と言われています。

3つに分かれている耳のパーツ

耳は構造的に大きく3つの部分に分けることができます。
体の外のほうから『外耳』、『中耳』、『内耳』です。

『外耳』は、耳たぶ(耳介)から鼓膜までの部分で、『中耳』は空洞の小部屋のような形になっていて、その中に音の振動を伝えるつち・きぬた・あぶみという3つの耳小骨があります。『内耳』は、中耳の奥の部分で骨になっていて、その中に聴覚を司るカタツムリのような形をした蝸牛管と、平衡感覚を司る3個の半輪形の三半規管があります。

音が認識されるまで

音には波動があり、その波動が耳孔から外耳道を通って鼓膜を震わせます。その振動が耳小骨に伝わり、さらに増幅されて蝸牛へと伝わります。

蝸牛の中はリンパ液で満たされていて、蝸牛に伝わった音の振動は、このリンパ液を介して感覚細胞に伝わり、感覚細胞で受け取った振動を電気信号に変換して内耳神経の中の聴神経へ送ります。

こうして蝸牛からの信号が大脳に伝わることで音が認識されるようになります。

耳鳴りは何で起こるのか

 

人が音を感じるしくみはわかりましたが、それでは実際に外からの音の刺激もないのに、なぜ耳鳴りが起こるかという疑問がでてきます。
これに対しては、耳鳴りのメカニズムはまだ完全に解明されていないというのが現状です。

ただ、音が認識されるまでのルート、つまり外耳⇒中耳⇒内耳⇒聴神経⇒脳のいずれかに異常が生じることで耳鳴りが起こるものと考えられています。
そして、一般には内耳の障害が原因で起こることが多いとされています。

内耳に何らかの障害が起こって、外からくる音の振動とは無関係に内耳で異常な電気信号が生まれて、それが脳に伝えられて耳鳴りになるもの、つまり耳鳴りは外界からの音刺激とは無関係に、内耳で発生した異常な電気信号と考えられています。

聴力が衰えると耳鳴りを起こしやすくなる

内耳から脳へ聴覚を電気信号として伝える聴神経に異常があって聴力が低下してくると、脳はもっと強く電気信号を受け取って聞こえをよくしようと聴神経の感度を上げます。

その結果、ごく弱い電気信号までキャッチしてしまい、内耳の障害で生まれたごく微弱な異常信号もキャッチしてしまい耳鳴りになってしまいます。

ちょうどラジオの音が聞きづらいのでボリュームを上げると、余計なノイズ音が入ってきてしまうのに似ています。

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