舞茸は、サルノコシカケ科のキノコで、独特の歯ごたえと香りが人気で、強い旨味もあります。
キノコ類というと、「香り松茸、味シメジ」と言ったりしますが、舞茸は、かつては希少価値であったことから、見つければ舞い上がるほど嬉しいということに由来しているとも言われています。
どれほど希少価値であったかというと、江戸時代に大名に献上すると、同じ重さの銀を褒美にもらえたほどだそうです。
別の説としては、かさが重なりあい、舞っているように見えることから舞茸になったというものもあります。
もちろん今では人工栽培も盛んで、一般にスーパーでも並ぶメジャーなキノコになっています。
舞茸の栄養成分
舞茸には、β-グルカンが蛋白質と結合した形で存在しています。
β-グルカンは、シメジやエノキダケといった他のキノコ類にも含まれていますが、舞茸のβ-グルカンは、これらとは少し違い、β-グルカンが蛋白質と結合した形で存在していて、すぐれた抗ガン作用が期待されています。
キノコ類の中ではナイアシンが多く含まれています。
また、抗がん作用が期待できるX-フラクションやグリホランといった成分も含有しています。
食物繊維のほか、ビタミンDも豊富に含まれていて、カルシウムの吸収を助け、骨や筋肉を丈夫にすることが期待されています。
さらに、チロシナーゼ阻害成分も含まれていて、肌にメラニン色素ができるのを防ぎ、シミ・そばかすの予防といった美容面でもその機能が期待されています。
舞茸と茶碗蒸し
いろいろな具が入っていて、栄養価が高い茶碗蒸しですが、マイタケを入れて失敗したという話を聞いたことがないでしょうか、
茶碗蒸しにマイタケを入れると、卵が固まらなくなってしまうのです。
茶碗蒸しでよく椎茸とか入っているけど、なんでマイタケはダメなの?という疑問が出てきます。
茶碗蒸しは、卵が熱によって固まることで出来上がりますが、そこにマイタケが入っていると、マイタケに含まれている高い活性をもったプロテアーゼ(蛋白分解酵素)であるマイタケアミノペプチダーゼが、卵の蛋白質を分解してしまい、加熱しても茶碗蒸しが固まらなくなってしまうのです。
どうしても茶碗蒸しにマイタケを入れたい
マイタケを入れると茶碗蒸しが固まらず失敗してしまう原因は、マイタケに含まれている高い活性をもったプロテアーゼ(蛋白分解酵素)であるマイタケアミノペプチダーゼということがわかっているので、まず1つの方法としては、茶碗蒸しとして調理するまえに、マイタケを加熱しておいて、プロテアーゼ(蛋白分解酵素)であるマイタケアミノペプチダーゼを不活化しておくという方法があります。