チョコレートというと、ほとんどの人が好きなお菓子というイメージがあります。
チョコレートを嫌いだなんていう人っているの? なんていう人もいますが、確かにチョコレートが嫌いという人は、少ないようです。
本当にみんなチョコレートが好き?
何でも調査団は、チョコレートに関連して2016年にアンケート調査を行い、3364名から回答を得ています。
チョコレートは、好きかどうかを「大好き」「好き」「ふつう」「嫌い」「大嫌い」の5つの選択肢で質問しています。
30代以下では、「大好き:40%、好き40%」となっていて、「嫌い」「大嫌い」は合わせてもほんの数%でした。
60代以上でも、「大好き:20%、好き50%」となっていて、「嫌い」「大嫌い」は合わせてもほんの数%でした。
40代、50代は30代以下と60代以上の中間的結果で、いずれも「嫌い」「大嫌い」は合わせてもほんの数%でした。
やはり、チョコレートが嫌いという人は、ごく少数派という結果になっています。
調査集団に多少のバイアスがあったとしても、みんなチョコレートが好きとまでは言えないものの、多くの人がチョコレート好きで、しかもチョコレートが大嫌いという人はかなり少ないと言えるでしょう。
パナマの先住民族で発見されたチョコレート効果
パナマと言えば、中米のパナマ運河で有名な国ですが、そのパナマのサンプラス諸島に住んでいるクナ族という先住民族の人たちは血圧が低く、心臓病の発生率も低いことが発見されました。
おなじパナマでも、パナマ共和国の首都であるパナマシティに住む人と比べると、明らかな差が出ていました。
そこで、パナマシティの人とクナ族の人たちの違いはどこにあるのかと注目され、どもすりつぶしたカカオの実にトウモロコシを混ぜた飲み物を1日10杯ほど飲むというクナ族の食習慣が原因ではないかと考えられ、カカオに注目が集まることになったのです。
なぜチョコレートで血圧が低下するのか
チョコレートの原料といえば、カカオですが、カカオの中にはカカポポリフェノールが豊富に含まれています。
カカオポリフェノールは、小腸で吸収されます。
カカオポリフェノールは、血管の炎症部位に作用して、炎症を軽減し血流を改善することが知られています。
実際に、無作為化比較試験やメタ分析において、収縮期血圧や拡張期血圧を下げる効果が報告されています。
(参考:Effect of cocoa on blood pressure :Cochrane Database Syst Rev. 2012 Aug 15;(8) ; https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22895979/)
チョコレート選びが大切
チョコレートは、血圧を下げてくれるといっても、チョコレートに含まれるカカオポリフェノールが良いのです。
その他、チョコレートには、カカオ由来の食物繊維なども含まれています。
一方、砂糖なども含まれていて、かえって血糖値を上げたり、肥満の原因にもなるのではないかとの心配もあります。
一般には、ミルクチョコレートよりも、ダークチョコレートのほうがカカオポリフェノールが豊富に含まれています。
砂糖少なめで、カカオポリフェノールが豊富に入ったものを選ぶと良いでしょう。
最近の市販チョコレートには、『カカオ〇〇%』という表示をしてくれているものもあるので、カカオ70%以上のものを選ぶと良いでしょう。