エディブルフラワー(edible flower:食用花)は、最近では注目を浴びて、多くの種類のものが流通するようになってきています。
エディブルフラワーの栄養と味
エディブルフラワーは、野菜にはない色合いや、花独特のかわいらしい姿により、サラダやデザート、ドリンクなどに利用され、見た目を素敵にしています。
栄養面では、花でおおむねカリウムや食物繊維が多く、ビタミンCなども含有していますが、赤や紫の花であれば、色素成分としてアントシアニンが多く含まれていますし、オレンジ色の花であれば、カロテノイドが多く含まれています。
白や黄色の花には、フラボノイドが含まれていることが多く、いずれも抗酸化作用が期待できます。
味については、もういろいろで、苦みがあるもの、ほのかな甘みがあるもの、フルーツのような香りがあるもの、シャキシャキとした歯触りがあるものなど、いろいろと特徴がありますので、いろいろと使い分けができます。
エディブルフラワーの代表選手、食用菊
食用菊は、刺身などを注文したときについてきたりします。
見た目も鮮やかな黄色で綺麗なのですが、食べられます。
美しい鮮やかな黄色、繊細な香り、シャキシャキとした食感が楽しめます。
中国では、菊は長寿の花とされていて、古代より菊茶や菊酒をたしなんでいました。
日本には奈良時代に伝わり、菊の花を観賞用のみならず、食用としても利用してきました。
食用菊は、苦みが少なく、食べやすく、おひたしや酢の物、和え物でたべたりもします。
食用菊には、優れた抗酸化成分であるビタミンCが豊富に含まれているほか、ビタミンB1やビタミンB2に加え、カリウム、カルシウム、リンなどミネラルも豊富です。
花なら何でもというわけではない
エディブルフラワーもあるんだし、花なんか、何を食べても問題ないだろうと短絡的に考えるのは危険です。
花の仲にも毒性のある花もあるので、食用にならない花は食べることができません。
エディブルフラワー(食用花)は、農林水産省のガイドラインに基づいて食用として安全に栽培された花で、毒性がなく、無農薬または低農薬で育てられた花というのが大前提です。
エディブルフラワーは、菊の他には、カーネーション、コーンフラワー、サイネリア、デージー、トレニア、ナスタチューム、ナデシコ、ノースポール、ハイビスカス、ハマナス、パンジー、ビオラ、ベゴニア、ペンタス、ボリジ、マリーゴールド、ローズなどいろいろあります。
マリーゴールドは、夏ミカンのような香りがして、味がまろやかで加熱料理にも使えます。
ペンタスは、その星型の形が特徴で、花の根元には蜜があるためほのかに甘くなっています。