飽食の時代になり、食べ物に不足がない、生活になんの不足もないじだいになりました。
飽きるほど十分に食べることができる時代ということで、飽食の時代となっているわけです。
飽食の時代と人類
人類に歴史は17万年にも及ぶとされていますが、お腹いっぱいに不自由なく食べることができた時代は、わずか100年にも満たないとされています。
実際に、人間が一日三食、満腹になるまで食べられるようになったのはわずかここ数十年といっても過言ではないと思います。
人類の歴史の中、そのほとんどが飢えと寒さとの戦いでした。
飢餓には強いが満腹には弱く人間の体
人間は、長年飢えと寒さと戦い、飢えに対して非常に高い適応力を発揮する力を獲得してきました。
飢餓の時にでも、少ないエネルギー消費量で生き残ることができるようにと、倹約遺伝子を持っています。
これは飢えや寒さにおかれたときほど活性化します。
しかし、これらの遺伝子は、セットされるまで長い年月がかかります。
飢餓と寒さの時代から、急にやってきた飽食の時代になったため、長いこと培ってきた遺伝子は、新しい環境に適応するために変化しなければなりませんが、それには再び何万年という進化が必要になってきます。
長年飢えと寒さに対応してきた人間の体ですが、急激に訪れた飽食の時代に対する準備がまだ整っていない状態です。
飢餓のときに働く生命力遺伝子はあるものの、食べ過ぎたときに働く生命力遺伝子はほとんどありません。
したがって、飽食という間違った食生活によって病気になっていく人の数が増加してきます。
ガン、心臓病、脳卒中、糖尿病の四大疾患のいずれも、食生活における食べ過ぎによる肥満やバランスを欠いた食習慣が原因になってきます。
飢餓に強い人間は、食べ過ぎればどんどん太ってしまう
食欲にまかせて、毎日満腹になるまで食べ続けていたら、どんどんと太っていってしまうのは明白です。
人間の一番の誤算は、やってきた飽食の時代に対して、食欲という動物的な欲求を解放してしまったのが敗因です。
野生動物をみてみると、例えばライオンは、お腹がいっぱいの時は、目の前を獲物が通っていても襲いません。
現代では、人間は一日三食だし、数時間前に朝食食べたばかりだけど、みんなも食べるし、それほどお腹空いているわけでもないけど正午になったからランチでも食べておくかというようになってしまいます。
いつまでも外見の若さと美しさ、そして健康を保っていたいというのであれば、食生活の改善、特に飽食をやめることが必要不可欠と言えます。