レスポンデント条件づけと行動療法 | 健康トピックス

認知行動理論は、第一世代と呼ばれる学習理論に基づく行動療法第二世代と呼ばれる認知の内容に着目した認知療法理性感情行動療法(REBT)第三世代と呼ばれる認知の機能に着目したマインドフルネスアクセプタンスといった療法があります。

ここでは、第一世代と呼ばれる行動療法の中のレスポンデント条件づけについて解説していきます。

行動療法

『行動療法』は、認知行動理論の第一世代と呼ばれるもので、不適応的行動は、間違った学習によって習得されたという考え方に基づいています。

したがって、そこで「学習理論」に基づいて適切な学習をすることによって、不適応的行動をなくし、適応的行動をとるように習得していくことを目指します。

この『行動療法』は、Wolpe,J.やEysenck,M.J.やSkinner,B.F.などによって体系化されてきました。

学習理論とは

『学習理論』に基づいて適切な学習をすることで、不適応的な行動をなくしていくのが『行動療法』ということですが、『学習理論』とは、どのようなものなのでしょうか。

『学習理論』といってもいろいろあるのですが、その代表的なものとしては、『レスポンデント条件づけ』『オペラント条件づけ』などがあります。

レスポンデント条件づけ

『レスポンデント条件づけ』は、古典的条件づけともいわれ、Pavlov,L.P.によって見出された学習原理です。

不安を感じる場面で、不安とは異なる反応を学習し直していくことによって、もともと不安を感じていた刺激に対して不安を感じないようになるという原理などがあります。

レスポンデント条件づけを原理とした行動療法

レスポンデント条件づけを原理とした行動療法には、代表的なものとして、系統的脱感作法・フラッディング、曝露反応妨害法・曝露法(エクスポージャー)などがあります。

『系統的脱感作法』は、Wolpe,J.が逆抑止の理論から考案したもので、不安や恐怖を感じる状況において、それらと共存しないリラクゼーションを行うことで脱感作反応を起こさせ、不安や恐怖を消していくというものです。

不安が低いものから高いものへ整理した不安段階表を作り、ハードルが低いものから順番に実施していきます。

『曝露法』は、エクスポージャーともいわれ、不安場面に直接されすことにより、不安が自然に弱まっていくということを体験させていく方法で、通常は不安が弱いものから段階的に曝露していくのですが、『フラッディング』といって最も不安を喚起する刺激にいきなり曝露していく方法もあります。

『曝露反応妨害法』は、強迫観念と強迫行為を区別して、強迫観念や不安感をそのままにし、不安場面に曝露させながら、強迫行動を妨害して禁止していくことで、時間の経過とともに自然に強迫行動をしないでも不安や緊張が和らいでいくことを体験させていく方法で、強迫症や強迫性障害などの治療によく用いられます。

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