日本で多い性感染症 | 健康トピックス

性感染症(STD:Sexually transmitted disease)は、性的接触によってうつる感染症で、STDではなく、STI:Sexually transmitted infection)で表記されることもあります。

日本で最も多い性感染症

日本で最も多い性感染症は、クラミジア(Chlamydia trachomatis)で、特に日本では若い女性の間で急増しています。

初交年齢が低下してきていて、10代の女性の感染率も高くなってきていて、将来の不妊につながることも懸念されています。

症状としては、男性は尿道炎による排尿痛や尿道不快感が現れてきます。

一方、女性では自覚症状がないことも多く、潜伏期も2~3週間と長いため、無自覚のうちに男性パートナーへ感染させてしまうこともあります。

女性の場合、自覚症状がないことも多いのですが、悪化すると子宮頸管炎や骨盤内付属器炎、肝周囲炎等から不妊の原因にもなり、淋菌性尿道炎との重複感染も多く見られます。

口腔性交により咽頭へ感染することもあり、予防としてはコンドームの使用や、身元があやしい人との性交渉は避けるべきでしょう。

日本で2番目に性感染症

日本で2番目に多い性感染症は、単純ヘルペスウイルスによる性感染症で、1型は口唇ヘルペス、2型は性器ヘルペスが多くなっています。

検査はHSV抗原を確認することになりますが、初感染によって起こる急性型、潜伏感染していたHSVの再活性化によって起こる再発型、過去に感染するも無症状だったものが免疫低下によりウイルスが活性化して初めて症状が現れる誘発型があります。

このうち症状が最も強くでてくるのが急性型で、感染してから2~21日後に、外陰部の不快感や掻痒感があり、発熱や全身倦怠、強い疼痛を伴う潰瘍や水疱が急激に出てきます。

急増梅毒に要注意

最近、異常なペースで増加しているのが梅毒で、後遺症が残ることもあるので要注意です。

梅毒は、性行為の全てで感染し、キスでも感染します。

梅毒は、梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)による感染で、第Ⅰ期として、感染3週間後に、陰部や校内にかたまりができますが、その潰瘍は性器ヘルペスとは違って痛くなく、放っておいても数週間で軽快します。

しかし、第Ⅱ期として、感染3カ月以降に、手足や体幹に全身性の赤く目立つ発疹が現れてきて、全身に広がり、顔にも出てきますが、これはたとえ放っておいても数週間から数カ月で症状が軽快していきます。

数年から数十年の長い潜伏期を経て、第Ⅲ期として、皮膚や筋肉、骨などにゴムのような主要が出てきます。

そして感染後10年以降に、第Ⅳ期として、多くの臓器に主要ができたり、脳や脊髄神経が侵されて死にいたります。

梅毒のように、キスだけでも感染したり、淋病のように性交以外で感染することは稀ですが1回の性交で30~50%の確率で感染するものもあり、しっかりと対策をとるとともに、早期発見し治療することが大切になってきます。

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