「~から」なのに from を使わないケース | 賢脳トピックス

「~から」となると、たいていの人は、英語にするときに「from ~」を使いたくなると思います。

しかし、文脈によっては、必ずしも「from ~」にならないケースが結構あるのです。

fromではなく、againstを使うケース

「~から」なのに、「from ~」ではなく、「ageinst ~」を使うケースは、スポーツに多いのです。

例えば、サッカーでゴールキーパーからゴールを奪ったというようなケースや、野球でピッチャーからホームランを打ったといった場合には、「from ~」ではなく、「ageinst ~」となります。

Suga got a stunning goal against Ishiba.
(菅選手は、(ゴールキーパーの)石破選手から鮮烈なゴールを奪いました。)

Suga hit three doubles against Ishiba.
(菅選手は、石破投手から3本の二塁打を放ちました。)

例えば、サッカーですと、ゴールマウスには相手選手のゴールキーパーがいて、得点するのを阻もうとしています。
それに対抗して、つまり against してボールをゴールネットに叩き込むわけですから、「(ゴールキーパー)から」は、「ageinst ~」が用いられます。

野球の場合も、相手投手が打たせまいとしてボールを投げていて、それに対抗して、ヒットを打つわけですので、やはり「ageinst ~」が用いられます。

なお、野球の場合は、「against ~」の代わりに「off ~」を用いることもできます。

Suga hit three doubles off Ishiba.

日本語にすると、「~から」なのに、なぜ野球の場合は、「from ~」は使えずに、「off ~」になるのでしょうか。

「~から」という場合、「off ~」は、「~から奪う」というニュアンスがあります。
一方、「from ~」は、「~からもらう」というニュアンスがあります。

多くのスポーツの場合、相手は点を取られまいとしているところから、点を取るわけですから、ニュアンス的には、点を奪う、または敵に対抗して得点するというニュアンスになります。

スポーツは相手が点をくれるのではなく、相手から奪うということで、「against ~」や「off ~」が使われるのです。

fromが使われないメジャーなケース

「~から」と日本語に訳しても、英語にすると「from ~」が使われないメジャーなケースとして、時間があります。

例えば、
School begins in April in Japan. (日本では4月から学校が始まります。)

このケースの場合は、「~から」と訳さずに、「~に」と訳すこともできます。
季節や年、月の場合は「in」、日付ならば「on」、時間ならば「at」が使われます。

「~から」を「~に」と訳しても文意が自然に通じるような場合には、「from ~」は使わないのです。

fromだから、「~から」と訳さないといけないわけじゃない

She comes from Sapporo. 
(彼女は札幌の出身です。)

これを「~から」と直訳そうとすると、「彼女は札幌から来ました。」となりますが、一般的には、~の出身ですということになります。

She ordered some books from London.
(彼女は数冊の本をロンドンに注文した)

これも直訳すれば、「彼女は、ロンドンから、数冊の本を届けてもらうように頼んだ」というようになりますが、普通は「数冊の本をロンドンに注文する」というようになります。

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