受験勉強や資格試験は、とにかく究極の目的は合格することです。
手段・方法はどうであれ、極端な言い方をすれば、試験が終わるまで多くのことを覚えてしまったもの勝ちみたいなところがあります。
逆に言えば、試験が終われば忘れてしまっても目的を達成したあとなので良いということになります。
詰め込み型の勉強
とにかく理屈抜きに覚えろ!というやり方は、よく『詰め込み型の勉強』と言われます。
特に若いうちは、その記憶力に任せて、とりあえず覚える。
理屈などを考えて、貴重な勉強時間を使うくらいだったら、その時間を使ってより多くのことを暗記してしまったほうが効率的というわけです。
たしかに、一時しのぎ的には、そのほうが効率的で成績もあがるかもしれませんが、脳の仕組みということから言うと、適切な勉強法ではありません。
詰め込み型の弊害
詰め込み型の勉強は、瞬間的に記憶できたとしても、すぐに記憶から消えてしまいます。
例えば、中間試験のとき詰め込み式勉強で良い成績を残した。
期末試験でも、なんとか詰め込み式勉強でそこそこ成績を残した。
でも、一度に詰め込み式で詰め込める量には限界があります。
いざ受験となったときに、はじめから覚え直しなんていうことになりかねません。
範囲が限られた短期決戦的な試験においては、詰め込み型の勉強が効果を発揮しますが、範囲が広い受験や資格試験では、そんな一夜漬けが通じるほど甘くはありません。
中間試験は良い成績だったのに、出題範囲が広くなると成績を落とすような学生の多くは、詰め込み型の勉強で、試験が終わればやれやれで復習をしないような人が多いのです。
理解して覚えることの大切さ
特に資格試験の場合は、合格して資格をとり、その資格を使って仕事をしていくことになります。
資格試験に出るような内容は、その資格を使ってする仕事において、最低限頭に入れておかなければいけないことです。
内容を理解もせず、詰め込み型の勉強で覚えていたとすると、理解していないわけですので応用が効きませんし、何よりも脳への記憶の定着が弱いので忘れてしまっていたりします。
やみくもに覚えるのではなく、なぜこれがこうなるのかということを理解して覚えていくと、覚える事項が俯瞰的にまとめられ、逆に効率よくポイントを押さえて覚えていくことができますし、応用も効くのです。
理解して覚えるからこそ長期記憶へ
詰め込み型の勉強では、短期記憶にすぎません。
きちんと自分のものにするには、長期記憶でなければなりません。
時間をかけても、理屈を理解し、納得して覚えていくということではじめて自分のものになっていくのです。
もちろん、英単語のように理屈なしに覚えなければいけないものもありますが、例えば数学の公式などは、どうしてこの公式になるのかを考えて理解すべきです。
また、数学の公式以外でも、どうしてこうなんだろうと考えることで、覚える事項のパターンや特徴がわかり、効率よく覚えることができるようになります。
意外とポイントを押さえておけば、それをもとに楽に覚えられるというものも結構あるのです。