脳は若いうちに発達するが、歳をとると衰えていくばかりち思われがちですが、そんなことはありません。
脳の大切な働きの一つに『記憶』があります。
もし、人間が『記憶』することができなかったら、日常生活を営むことすらできないでしょう。
いつも使っているボールペンが鉛筆立てににない・・・
と思ったら、胸ポケットにさしてあった!
このような経験は、誰でもしたことがあるでしょう。
こういった例に代表されるように、人間の記憶はとても頼りになる反面、非常にあいまいな点もあります。
記憶を司る脳
脳の中で記憶を司っているのは、大脳の億にある大脳辺縁系にある海馬(かいば)と呼ばれる部分で、海馬こそが記憶の司令塔とも言えます。
海馬に詰め込められた記憶は、必要に応じて大脳皮質の側頭葉や前頭前野に送られて引き出されます。
この過程で、脳の神経細胞の間で、情報が繰り返しやり取りされます。
すると、細胞同士のつながりがだんだんと強固になっていき、記憶力が高まっていきます。
脳の神経細胞と年齢
脳の神経細胞は、歳を重ねるごとにより減っていってしまいます。
しかし、記憶中枢である海馬だけは、記憶することが多ければ多いほど細胞が増えてくるといわれているのです。
つまり、記憶力は年齢に関係なく鍛えることができるとも言えます。
記憶力が落ちたことを年齢のせいにするのではなく、トレーニングすることも大切だといえるでしょう。
歳をとってからも記憶力を鍛えるには
記憶力は歳をとっても鍛えることができるということですが、それではどうしたら歳をとってからでも記録力を鍛えることができるのでしょうか。
記憶には、大きく分けると感覚記憶、短期記憶、長期記憶に分けることができます。
感覚記憶というのは、感覚刺激が感覚情報として短時間記憶されるものです。
その情報は一時的に短期記憶として脳の中に保存されますが、そのままにしておくとすぐに忘れてしまいます。
この情報を復習することで長期記憶にしていくことができるのです。
つまり情報を脳の中で繰り返し出し入れすることにより、長期記憶にすることができるのです。
睡眠不足は記憶の敵
睡眠不足などをすると、集中力を欠き、はっきりと記憶することができなくなってしまいます。
こうした睡眠不足の状態では、せっかく覚えたとしても、うまく思い出すことができなかったりします。
効率よく記憶していくためにも、記憶のためには体調を整えることが重要になってきますし、視覚や聴覚、嗅覚などからも心地よい刺激を与えることで、脳環境を整えてあげることが大切になってきます。