なかなか覚えられない・・・
これは、受験勉強や資格試験のために勉強をしている人にとっては、なかなか切実な問題です。
なかなか覚えられないものに対して、巷では『記憶術』を使った『『記憶法』に関する本がたくさん発売されています。
記憶術の基本は意味のないものに意味を持たせてイメージする
『記憶術』はいろいろなやり方がありますが、その基本はどれも、覚えにくい意味がない言葉に意味をつけて覚えていくというものです。
例えば電話番号で、4126は、これだけでは単なる意味のない4つの数字の羅列にすぎませんが、これを語呂合わせで「良い風呂」とすると覚えやすくなるというものです。
記憶術講座とか、記憶術関連の書籍では、意味がないものを意味のあるものにするための方法はいろいろありますが、原理は意味がないものを意味のあるもの、イメージしやすいものに変換して強烈にイメージして覚えるということに集約できるでしょう。
確かに、犬小屋は、犬が寝るから kennel(犬寝る・ケンネル)などは、一度覚えたら、そうそう忘れるものではないでしょう。
しかし、何でもかんでもこのようにうまく語呂合わせできるわけではありません。
記憶術を使うと、確かに普通に覚えれば、覚えるまでに10回繰り返さなければならないようなものでも。2~3回も繰り返せば覚えられ、しかも1週間ぐらい経っても忘れずに覚えていたりします。
しかし、だからといって反復をしないでいると、時間とともに忘れていってしまったりします。
記憶術を使わなくても忘れずに覚えてるものもある
認知症の人は別として、普通は自分の名前や住所を忘れて思い出せないという人はいないでしょう。
また、九九を言えないという人は、まずいないと思います。
自分の名前や住所、九九などは、毎日繰り返して反復しているものでもありません。
名前や住所はともかく、日常生活をしているとき、足し算・引き算ぐらいは買い物でするとしても、九九を使うということはそうそうないはずです。
にもかかわらず、九九は覚えています。
そして、九九を覚えるとき、小学生低学年で覚えたと思いますが、その時は記憶術などを使って覚えていません。
2×2=4を、ニンニン忍者が分身して4人になった!
とか、
2×3=6を、兄さんロックでバリバリ!
なんて覚えた人は、まずいないでしょう。
ニニンガシ、ニサンガロク、ニシガハチ、ニゴジュウ、ニロクジュウニ、・・・と何度も何度も唱えるようにして覚えたと思います。
これは別に意味がある言葉でもあなんでもありません。
ひたすら繰り返すことによって覚えたものです。
記憶の定着度 = 反復の回数
記憶の定着度は、反復した回数に比例します。
反復するタイミングもありますが、基本的には反復すればするほど、記憶はしっかり定着するものです。
九九は、小学生で習う算数で、最低限これだけは覚えなければダメ!ということで、何度も何度も唱えるように覚えたはずです。
こうして覚えたものは、ちょっとやそっとでは忘れません。
何度も何度も繰り返し、強固に記憶として定着したものは、ちょっとやそっとでは忘れないのです。
門前の小僧が習ったこともないお経を覚えてしまうというのと同じです。
化学の元素の周期表も同じです。
すい・へー・りー・べー・・・と覚えたものは、今でも何も考えずに出てくると思います。
どうしても、これだけは忘れたくない、いろいろ使うので、記憶術などではなく反射的に出てくるようにしたいという場合は、何度も何度も繰り返して反復して、完璧に反射的に出るようになるまで繰り返すと良いでしょう。
ものの順番などを覚えるのに、頭文字だけを並べて、何度も繰り返すという記憶法はかなり有効です。