英語を学習するときに、最初に基本五文型というものを習ったと思います。
英語で最も重要な動詞
S+Vで始まる第一文型から、第五文型まで、すべての文型に共通している要素が、S(主語)とV(動詞)です。
つまり、動詞はすべての英文を構成する要素になっていて、極端なことを言うと、行け!(Go!)というだけでも、これは動詞です。
しかも動詞は、原形から変化をして、三人称単数ではsがついたり、過去形になったり、完了形、進行形、未来形になったりといろいろと変化します。
このように変化することからも、時制や人称といった問題が出てきて、より動詞を難しくしています。
また、VedやVing、to Vといった分詞・動名詞・不定詞、さらには助動詞+動詞の原形といった形など、動詞ではいろいろと考えなければならない問題が山ほどあります。
でも、こうした純粋な文法的な問題もさることながら、動詞の語法も英語を難しくしている要素の一つになります。
日本語と英語の動詞の発想の違い
日本語と英語の動詞に対する発想の違いも、英語を難しくしている一因なのです。
例えば、日本語では「開く」といった場合、英語ではどの単語をあてはめたらいいのか、ケースによって異なってきます。
「会議を開く」のであれば「hold a meeting」、「店を開く」のであれば「open a store」あるいは「start a store」、「パーティーを開く」のであれば「give a party」あるいは「have a party」、「包みを開く」のであれば「undo a package」、「コンサートを開く」のであれば「stage a concert」あるいは「give a concert」などといった言い方になります。
同じ「開く」でも、英語ではそれぞれ使い分けされます。
もちろん、日本語でも「開く」でも「開店する」とか「開催する」という言い方もありますが、字面で「開く」だけみても、何をどう開くのかによって、選択する英単語が違ってきます。
もっと身近な例でいうと、「おしゃべりをする」と言った場合は「have a talk」になり、演説をすると言った場合は「make a speech」になります。
同じ話すという意味合いでも、違ってくるのです。
haveは楽しそうなことを意味する場合に用いられ、makeは努力を要することを示す場合、努力によって何かを生み出すといったニュアンスでよく用いられます。
花火を英語にすると
英語で「花火」のことを何というかと聞かれ、英語が苦手な人や、習ってあまり日が経っていない人は、「花火」なんだから、「flower fire」じゃない、花のように咲いては散るんだから、まさにそうだよねって言ったりしますが、「花火」は英語では「firework」になります。
ちなみに「火花」は、もちろん「flower fire」でも「fire flower」でもなく、「spark」になります。
「火山」は「volcano」であり「fire mountain」とは言いませんし、「山火事」は「forest fire」であり、「mountain fire」とは言いません。
山火事は、山が燃えているというより、山の森林が燃えているので「forest fire」というわけです。
このような英語と日本語の発想の違いが、より英語を難しくしているのかもしれません。