理系科目も結局暗記 | 賢脳トピックス

大学受験の科目を、あえて文系・理系で分けていくと、もちろん、国語や歴史・地理といった社会系の科目は文系になります。

英語などの外国語は、文系の学生にも理系の学生にも必須になってきますが、科目としては言語ということを考えれば、文系・理系どちらかと言えば、文系になるでしょう。

数学は文句なく理系、化学や物理もいろいろと計算があるので理系、生物はどちらかというと理系とはいえ暗記する部分が多い暗記科目と言えるでしょう。

理系の計算

勉強を暗記と思考・センスという面で考えると、数学の公式を覚えたり、物理の公式を覚えたり、化学物質の名前や化学反応を覚えたりするのは、暗記そのものになります。

いくら理系科目とはいえ、こうした部分は暗記科目と一緒です。

理系科目の理系たるゆえんは、計算問題の部分にあります。

数学は公式を使っていろいろな問題をとりたり、幾何学の問題はセンスもからんできます。

物理も多くが公式を使って計算させる問題なので、思考の問題になってきますし、化学も理論化学で計算させる部分は思考が必要となる部分です。

理系は思考力とセンスではない

学者を目指すレベルであれば、ひらめきセンスとびぬけた思考力というものも必要となってくるかもしれませんが、大学でこれから専門的に学んでいくために、基礎知識が身についているかどうかをみるための大学入試レベルで、そんなに思考力やセンスを試すような問題はありません。

計算し思考する問題は暗記物ではないとか、計算問題は暗記で解ける問題ではないという人もいます。

確かに、できるのであれば、公式を暗記して、そこから思考やひらめきで解いていくのが王道かもしれませんが、受験ということに限れば、目的は数学や物理を極めるのではなく、とりあえずは限られた勉強時間で知識を蓄え、問題を解く力を養うのが目的になります。

将棋で考えればわかりやすい

将棋といえば、思考やセンスというイメージがあります。
まさに理系の科目と同じです。

藤井壮太九段レベルになれば、より深い思考やセンスというものが必要となってきます。しかしそれはプロのレベルです。

私達が将棋を覚えるとき、まずは駒の動かし方を覚えます。これが数学や物理でいう公式です。

その次に、強くなっていく過程で、戦法を覚えます。棒銀戦法とか、矢倉戦法とか、四間飛車戦法とか、中飛車戦法とかです。

そして将棋の本などをみると、相手が交差してきた場合はこうさしてと、いくつもの分岐パターンが載っていて、その理由なども解説されていたりします。

こうして将棋が強くなっていくわけです。

この戦法にあたるのが、理系科目でいう解法と解説です。

そして将棋もそうですが、そうした定石や筋を多く頭にインプットしてればしているほど、強くなりますし、それを組み合わせて応用も効くようになっていくのです。

天才は別として、公式だけ覚えて、いきなり問題をやっても、その公式をどうやって使っていくか悩んでしまいます。

簡単な計算問題であればすぐ解けるでしょうが、ちょっとひねった問題だと迷ってしまい、時間をとられてしまいます。

こうした時間の節約のためにも、公式を覚えるというよりは、公式とともにそれを使った例題、解法パターンを多く覚えていくほうが近道なのです。

もちろん、どうしてそういう解法になるのかという事に関しては、じっくりと納得いくまで参考書なり問題集の説明を読み、納得した上で、解法をパターンとして暗記していくことが大切です。

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