『聞くだけで頭がよくなる魔法の勉強法』というと、ホンマかいなと思う人もいると思います。
まあ、さすがに園善博氏も本の中で「魔法の勉強法」というのはおこがましいと述べていますが、確実に勉強の効果が高められるのは事実のようです。
音聴き勉強法は、人間の本能に基づいた勉強法
私たちは、生まれて、言葉(母国語)を話せるようになったわけですが、その時、字を読んだり書いたりして言葉を覚えていったでしょうか。
父親や母親、周りの人達が話す言葉を聴いて成長し、言葉を自然と覚えています。
つまり、耳から入ってきた話し声を学習して、いつのまにか気づいたら言葉を使えるようになっていたはずです。
今、私たちが話している言葉は、まずは「音声を聴く」ということを出発点に身についてきたということが、このことからも証明できます。
音聴き勉強法のメリット
従来の、見て読んだり、書いたりする勉強法を強力に補完する方法として、音聴き勉強法がありますが、従来の読んだり書いたりする勉強法と比べて、さまざまなメリットがあります。
まず大きなメリットとして、いつでもどこでも勉強できるという点です。
音を聴くだけでいいので、満員電車でも、ジョギングしながらでも、工夫をすればお風呂に入りながらでも勉強することができます。
1日の時間を有効に活用することができ、多くの回数、その情報に触れることで、頭にしっかりと内容が定着していきます。
さらに大きなメリットとしては、頑張らなくても身につくということです。
繰り返し音声を聴くうちに、知らず知らずのうちに、頭に擦りこまれていて、予習にも復習にもピッタリです。
そして、何度も何度も聞いているうちに理解度もアップしていきます。
日本には、故事として『門前の小僧習わぬ経を読む』というのがあります。
寺の門前に住んでいる子供や、いつも僧のそばにいる子供は、日頃から僧の読経を聞いているから、特にお経を覚えるために勉強をしていなくてもいつのまにか般若心経くらいは読めるようになっているものだというものですが、まさにこれこそが音聴き勉強法と言えるでしょう。
お経を覚えた子供たちは、「お経を覚えなくちゃ」というプレッシャーやストレスなしに、頑張らないうちに自然に身につけていたのです。
好きな曲を何度も何度も聴いているうちに、いつのまにか別に歌詞を覚えたつもりはないのに、何も見ずに歌えるようになっていたという経験をされたことがある人もいると思います。
予習・復習・理解度アップ
予習で何度も聞いていると、新しくでてきた専門用語などが自然と音を通して頭に入ってきているので、教科書や参考書で目にして見て覚える段階になっても、自然と頭に入りやすくなります。
またいつでもどこでも繰り返し聴けるので復習にもピッタリで、反復して聴いているうちに覚えてしまいます。
覚えたい内容を、ICレコーダーやスマホなどに入れ、忘れそうなタイミングの直前に聴き直してみると効率的に復習ができます。
テキストを見ながら聴けば、目からも情報が入ってくるので、理解度や記憶に関しても効果は倍増します。