脳番地と記憶力 | 賢脳トピックス

住所で番地というと、「〇〇県〇〇市〇〇町〇〇丁目〇〇番地」というように、土地の一区画になっていて、この中に数件から数十件の家やマンション・事務所が建てられているというイメージになります。

脳番地とは

脳番地とは、医師であり医学博士である加藤俊徳氏が提唱しているもので、一言でいうと脳をその役割によって細かく部分部分に分けたものです。

初めての土地に行くとき、住所を聞けばその場所にたどりつくことができます。
脳番地もこの土地の住所と同じように、引き受けている役割ごとに番地を振ることで、どんな役割を担った場所なのかということがわかりやすくなるというものです。

歳をとっても脳の機能は強化できる

脳には、1000億個を超える神経細胞があり、これらの神経細胞は同じような働きをする細胞同士が集まって集落を作っています。
そして特定の場所に拠点となる基地ができていて、その基地がいろいろな生活活動をしていく時に、活用されています。
この集落が脳番地にあたるもので、脳の神経細胞は複数の脳番地でネットワークがつくられています。

うれしいことに、歳をとっていくと老化して脳の神経細胞は減っていってしまいますが、ネットワークは成長していきます。
つまりこのネットワークを強化することができれば、歳をとっても脳の機能を強化することもできるのです。

脳番地を提唱している加藤俊徳氏は、脳を120の番地に割り振り、さらにこの120の脳番地をその役割から8つの系統に整理しています。

整理された8つの脳番地の系統

思考系脳番地

脳の前方にある前頭前野が該当します。
思考を担う場所で、物事を考えたり、判断したり、創造したりするときに活用されます。

運動系脳番地

カチューシャをつけるあたりに左右に渡って存在している脳番地です。
アスリートなどで発達している場所で、この脳番地が発達していると他の脳番地をフルに働かせることも得意となります。

理解系脳番地

頭頂葉が該当します。
情報を統合しながら理解を深めていくところで、左脳は理解力、右脳は映像などの非言語情報や総合的な理解を担っています。

感情系脳番地

脳の奥深くにある扁桃体に該当する場所です。
歳をとっても衰えない場所で、左脳の感情系脳番地が強いと、人の感情を言葉で理解し共感する能力に優れます。

視覚系脳番地

脳の後ろの方に位置します。
左脳は文字や言葉、右脳はイメージを理解し、発達していると読むこと見ることが得意になります。

言語系脳番地

脳の前方、こめかみの場所に位置します。
言語やあらゆるコミュニケーションにかかわるところです。

聴覚系脳番地

耳の奥のほうにある脳番地です。
言語の聴き取りや周囲の音を聞き分けるときに使われます。外国語の聴き取りが早い人はここが発達しています。

記憶系脳番地

脳の中心部にある海馬が該当します。
ここが発達していると暗記科目が得意になります。

左右の記憶系脳番地

記憶系脳番地は海馬が該当しますが、海馬は左脳と右脳に一つずつ存在しています。
左脳は言語の記憶、右脳は視覚系などの非言語の記憶を担当しています。

暗記だけしていても記憶系脳番地は鍛えられない

海馬つまり記憶系脳番地が記憶と深いかかわりがあることはわかりますが、だからといって暗記だけしていても記憶系脳番地は刺激されません。

記憶系脳番地は、思考系脳番地や感情系脳番地を密接に関係していて、それぞれ特有の記憶経路を作っているのです。

そのため、記憶系脳番地を鍛えるには、思考系脳番地や感情系脳番地も同時に刺激する必要があります。
思考系脳番地と連携する記憶は知識の記憶となり、感情系脳番地と連動するものは感情の記憶になっていきます。
これらののうばんちと連携して記憶されたものは、単なる丸暗記よりも強く記憶されることになります。

だからこそ、エピソード記憶などのよに、思考や感情と連携させて記憶していったほうが、より強く記憶に残るようになるのです。