英語がなかなか聞き取れない理由の一つに弱形がある | 賢脳トピックス

英文がなかなか聞き取れない理由はいくつかあげられます。

まずは、その単語を知らないケースです。単語を知らないとは、文字で見て日本語の意味がわかったとしても発音の仕方が分からない単語も含まれます。

そもそもその単語の発音がインプットされていないわけですから、発音を聞いても単語と結びつかないので、当然わかるはずもありません。

英語の聞き取りを難しくするリエゾン

あとは、単語と単語の発音がつながって発音されるケースがあるからです。

この現象は『リエゾン』と言われていますが、フランス語の「連音」からきています。

単語と単語がつながると、発音もつながってくるのです。

例えば、一番簡単で分かりやすいのが
Thank you です。
一語一語発音すれば、「サンク ユー」になりますが、音がつながることによって、「サンキュー」になるわけです。

もう一つ例をあげると
in and out of
どれも英語を習い始めたばかりで習うような単語ですが、これが聞き取れなくなってしまうのです。
一語一語きちんと発音すれば、「イン アンド アウト オブ」になりますが、実際に聴いてみると、「イネナウロブ」と聞こえたりします。

これだけは押さえたいリエゾン

いろいろありますが、これだけ押さえるだけでもかなり聞き取れるようになる2つのリエゾンをご紹介します。

1つ目が、Thank you. でも登場したもので、「〇〇+you」です。
you の前の単語の最後の音と、youの最初の音が合成されて、変化します。

2つ目が、「t+母音」の形です。
代表的なのが、ビートルズのヒット曲でもある、Let it be です。
普通にはっきり発音すれば、「レット イット ビー」ですが、歌では「レリビー」に聞こえます。

英語の聞き取りを難しくする弱音

英語では、文の屋台骨となっている主語、動詞、目的語といった聞き逃すと文章を理解できなくなってしまう重要な言葉は強く発音されます。

一方で、助動詞、関係代名詞、接続詞、前置詞などは機能語として、弱く発音されることがあります。

英語の発音は、基本は強形です。学校で習う発音は強形です。

一方、弱く発音される場合は、アクセントが置かれず弱く曖昧な発音になり、弱形となります。

弱形の発音の特徴は、強形では /a/、/æ/、/ʌ/ であったものが軒並み /ə/ に変わります。
また語尾は伸ばされません。

弱形で発音される主なものとしては、meやyou、he、his、himのような人称代名詞、be動詞、助動詞、前置詞、接続詞などです。

of「オブ」 →「ァヴ」/「ア」/「ヴ」
for「フォア」 →「ファ」
you「ユー」 →「ユ」/「ヤ」
him「ヒム」 →「イム」
and「アンド」 → 「ァン」/「ンド」/「ン」
from「フロム」 →「フム」
at「アット」 →「ァト」
with「ウイズ」 →「ワズ」
in「イン」 →「ァン」
on「オン」 →「ァン」
your「ユア」 →「ヤー」
she「シー」 →「シ」
her「ハー」 →「ァー」
they「ゼイ」 →「ゼ」
their「ゼア」 →「ザ」
our「アウア」 →「アー」
could「クッド」 →「カド」
should「シュッド」 →「シャド」
will「ウイル」 →「ァル」
would「ウッド」 →「ァド」
have「ハヴ」 →「ァヴ」/「ヴ」
do「ドゥー」 →「ドゥ」/「ダ」

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