英語の助動詞の誤解 | 賢脳トピックス

英語の助動詞は、映画やドラマでいうと味のある名脇役といったところでしょうか。

英語の五文型を考えると、主語に当たるものとしては名詞があり、そして動詞が来ます。そして名詞を修飾するものに形容詞、動詞を修飾するものに副詞があり、それをつなぐものとして接続詞があります。

助動詞はこれらのどれにもあてはまりませんが、意味を考えるときの微妙なニュアンスであったり複雑な表現については、助動詞が力を発揮します。

must = have to ではない

学校英語では、英文の書き換えなどで、『must = have to 』というような知識を覚えて人もいると思います。

たしかにこれは、大方正しいと言えるでしょう。

だいたいは、『must = have to 』という形で使われます。

しかし、細かく言うと、
must は、話し手の主観的命令をあらわします。

have to は、外からの要因によって生じる必要性をあらわします。

You have to come home before dark. (暗くなる前に帰ってこないとダメだよ)

この have to には、「暗くなると危ないから」という外からの要因によって生じる必要性が感じられます。

must だと、話しているほうが、強制的に帰ってこなきゃダメだという命令調のニュアンスがでてきてしまいます。

微妙にニュアンスが違うのです。

must は、have to に比べて固い表現と言われていて、強く感じられるイメージになるので、社交語としては、must よりも have to が好まれます。

また、must は、他に助動詞が併用できませんので、そうした場合には、have to が使われます。

He will have to meet her tomorrow. (彼は明日、彼女に会わなくちゃいけない)
この場合、will have to の代わりに、will must とすることは、助動詞併用になってできません。

~したほうがいい ⇒ had better だけはワンパターン

「~したほうがいい」を英訳するとき、ほとんどの人が、had better を使いたくなります。

had better は文字通り、「…するよりは、~したほうがいい」というやんわりした意味に思えますが、You が主語の場合違います

意外とわかっている人は少ないかもしれませんが、You が主語の場合、You had better ~とすると、「~しないと大変なことになる」といわば、警告・脅迫に近い意味になってしまうのです。

そういったことで、通常は、親が子供に対して言ったり、教師が生徒に対して言うぶんにはいいのですが、目上の人に向って言ったり、ビジネスの相手に言ったりする表現ではありません。

強くいうのであれば、You must 、その次が You had better ですが、これよりもやんわりと言いたいのであれば、You should ~を使うか、You ought to ~を使います。

would-be の使い方

It may be that ~ は、maybe で置き換えられ、おそらく~であるという意味になります。
助動詞にbe がついている形ですが、似たようなものに、would-be があります。

would-be は、~であることを望むという意味の形容詞として使われます。

例えば、彼は大リーグ志望である。といった場合、
He is a wold-be major leaguer.
となります。

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