日本語の場合、新しい赤い高価な靴と言っても、赤い新しい高価な靴といっても、高価な赤い新しい靴といっても、意味はそれほど変わりません。
こうした場合、英語ではどうなるのでしょうか。
英語での形容詞の順番のルール
英語では、形容詞の順番は、絶対にこうしなければいけないということは決まっていませんが、原則として形容詞が並ぶときはその順番が決められています。
英語で形容詞をいくつか並列的に並べて名詞を修飾する場合には、評価や判断に関する言葉 ⇒ 大小 ⇒ 形状 ⇒ 年齢・新旧 ⇒ 色彩 ⇒ 所属・由来 ⇒ 素材というように決まっています。
もちろん、一般的なルールであり、個人的な好みや全体的な口調によっても変わってくることはあります。
通常の形容詞の語順のルールに従うと、次のようになります。
This is his last great painting. (これは、彼が描いた偉大な絵のうちの最後のものです。)
しかし、形容詞の語順がルールとは逆になると、次のようなニュアンスがでてきます。
This is his great last painting. (これは、彼が最後に描いた絵で、たまたま最大のものです。)
なぜ、こうなるのかと言うと英語の形容詞は、後続する名詞を強く限定する形容詞と、補足説明的な形容詞があり、名詞に近い形容詞が、その意味を強く限定する制限的な形容詞になります。
The green new car (新しい車のうちで緑色の一台)についてみてみると、本来であれば、形容詞の順番は、新旧 ⇒ 色 となるので、new green car になるはずですが、逆になっています。
つまりここでは、greenということを強調したく、実際に発音するときもgreenが強く発音されます。
英語での副詞の順番のルール
それでは副詞の順番ですが、基本は、説明する副詞は後ろに、限定する副詞は前に置きます。
後ろから説明する副詞は、場所・様子・時を表す副詞になります。
I run in the park. のような感じです。
また、場所や時を示す副詞を複数使う場合は、原則小さい単位を先に出し、時と場所に関連する副詞を一緒に使う場合は、場所 ⇒ 時 というように場所に関連する副詞を先に出します。
We waided for her at a cofee shop in Shibuya yesterday.(私たちは、昨日、渋谷の珈琲ショップで彼女を待ちました。)のようになります。
前から限定する副詞は、程度・頻度・確信・評価を表す副詞になります。
I almost finished my homework. のような感じになります。
複数の副詞を使う場合は、基本的には、程度・様態 ⇒ 場所 ⇒ 時 の順番に並べるのが普通です。
副詞の位置で意味が変わる
英語の場合は、副詞の位置によってニュアンスが変わってきます。
Clearly you haven't said so. (明らかにあなたはそうは言いませんでした。)
この例だと、副詞が最初にきていて、文全体を修飾しています。
You haven't said so clearly.(あなたは、はっきりとはそう言いませんでした。)
副詞が後にくると、就職しているのが said という動詞のみになります。